8.《ネタバレ》 昔、黒澤明が選ぶ100本の映画という企画があり、黒澤監督がこの作品を100本の中の1本に選んでいたのを見て意外だなと思った反面、さすがに見る目がるなと思い(黒澤監督に失礼だけど!)、嬉しくなった気持ちがある。考えてみれば、隠し砦の三悪人と共通する部分があるかもしれない。私がこの映画を初めて見たのは、高校生のときだったが、最近再見してもジーナ・ローランズの迫力に圧倒されたのは同じだった。とにかく、いきなりリボルバーを出し車に乗っているマフィアを撃つシーンは鳥肌ものだった。夫のためにニューヨークのやばい所を走り回らなければいけない撮影を、たぶんブツブツ文句を言いながら挑んだジーナ・ローランズとグロリアが妙にシンクロしておかしいのだが、夫に引き出されて女優としての存在感を圧倒的に示した。そういえば、黒澤はここまで、女優の魅力を引き出したことはないように思える。 【rosebud】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-05-14 21:35:07) |
7.《ネタバレ》 格好いい女・格好いい映像・乾いた雰囲気でありながら暖かいお話。私の好きな要素がすべて詰まった映画!!いやあ、ホント、かっこいい夫婦だ!カサヴェデス&ジーナは。いい女を描くねえ、、。「レオン」と同じレベルで語られることには個人的に非常に憤慨してます。確かにパクられたけど、あんなベタついたロリコン映画と一緒にしないで欲しい。グロリアの本質的テーマは「母性」であり、ショタコン的要素は皆無に近い。あの少年があんまり美少年でもないし、悪ガキなのが、かえってグロリアの「母性の目覚め」を引き立たせてると思う。小悪魔的美少女との恋愛的要素の強いレオンには生理的な拒否を感じた私ですが、「おかん」はみんないる(いた)でしょ?母性愛は永遠の共通テーマで、その点でもこの作品は本当に良質。グロリアが大阪のおばちゃん的、厚化粧&怖いルックスなのが、またイカシテる。決して最初から「いい人」じゃないのに、「ナにやってんの?あたし・・」と自嘲しながら、必死になって男の子を助けちゃう。そこが「母性」でベタベタしてないし、たくましくてカッコいい。 【やわらか戦車】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-05-03 09:04:55) |
6.リメイクも、これも両方観たんやけど、リメイクの方は、まー、おもしろくなくはないけど、どこにでもある女性アクション物。観るなら、この旧版の方が確実におもろい。なんでか?この映画のおもしろさは、大人が子供を助けるアクション物ってところじゃないから。そんな映画は、他にもクサルほどある。この映画のおもしろさは、ごっつい大阪のオバハンみたいなんが銃を撃ってハードボイルドに決める意外性にあると思うねん。解りやすくいえば、かっこいー男がビシッとスーツ着こなして007やるより、スステテコはいた普通のおっさんが、ビシッとアクションやポーズ決める方が変にリアルでおもろいやろってことやねん。だから、リメイクで、美人なシャロン・ストーンがお色気ふりまいてアクション決めても、それは普通の映画程度でしかないねんな。色気なし、ババアが銃をぶっ放す。だから迫力ある。後、旧版は、なんか物悲しい。古臭い画面がよけその雰囲気をかもしだしてる。みんな小さい時、家族で車に乗ってどっか遠くの街にドライブいった帰り道、何気なく外を見て、もしここで一人置き去りにされたら、すっごい淋しいやろーなって考えたことある?その時感じるなんとも言えない物悲しい孤独感が映画全体からにじみ出てる。んで、車の中で物悲しくなったちっちゃい俺は両親の顔見て、なんとなく安堵感をえる。この映画のオバハンとガキの間にも同じものが確認できて、見てる俺も少しホッとする。とにかく観るなら、ごっついオバハンゆえの異色のかっこよさと古臭いゆえの物悲しい雰囲気を味わえる旧版がオススメ。 【なにわ君】さん 10点(2004-04-28 16:03:08) (良:1票) |
5.昼のTV映画でたまたま見て、一寸見のはずがラストまで引き込まれた思い出があります。おばさんが主人公なのにかっこいい!そう見せる女優と監督の描きたい世界がとてもマッチしていると思った。昔のニューヨークもとても味があって良い。素直に引き込まれて痛快な作品でした。 |
4.この映画は大好きで何度も見てます。ジーナローランズのカッコよさったら、もう・・・たまりません!特に車に向けて発砲するシーンなど音楽とハマって鳥肌モンでした。 【がんな】さん 10点(2004-01-20 20:53:38) |
3.《ネタバレ》 個人的には私も、【るーすさん】の意見↓に賛成します。グロリアが、本当に生きているのかそれとも死んでしまったのかは、この映画を観ている個々人の「想い」が決めるべきでしょう。 私は、カサベテスは常に、コミュニケーションが困難な現代にあって、人と人とがいかに分りあえるかについて、そのための人々の悪戦苦闘を真正面から描いてきた人だと考えています。 思えば、『愛の奇跡』(‘63)では、父と子の、『こわれゆく女』(’75)では、母と子ども達の「再会」が実に感動的に描かれていたではありませんか。本作では、只それがクライマックスになっているのだと思います。ラスト、墓場で、グロリアを見出した少年は、長い長い歓喜の時間を駆け抜けていく。グロリアに飛びつき抱きかかえられた彼は、彼女が身に着けていたカツラを放り投げると同時に、何と!スクリーンを見つめる観客達に向かって満面の笑みを投げかける。その瞬間全ての時間はストップし、映画は終わる。これこそは、作者カサベテスが投げかけた我々観客へのウィンク!(ゆえに、私はこのラストに百万遍でも泣けるのだ。) もちろん、誰もが知っているとおり、現実はこれでハッピー・エンドというわけにはいきません。人生はまだまだ続くのだし、分り合うという状態が常にいつまでも続くわけではないだろうから。だからこそ、カサベテスはその後も映画を撮り続け、最期の時まで観客に向けて新たなウィンクを投げかけようとしていたのではないでしょうか? 【なるせたろう】さん 10点(2003-10-14 14:41:40) (良:2票) |
2.ジーナ・ローランズは美人じゃなくて怖い顔してるからいいの。最初にギャングに銃をぶっ放したところ、シビレタ。それも無表情で。グロリアは暴力的な映画のように思われがちだけど、根っこの部分では非暴力を訴えているんじゃないの?カーリーヘアの男の子、最初はピンとこなかったけど、見ていくうちにすごくかわいくなった。ベルボトムのズボンもかわいくて笑える。 【パキサン】さん 10点(2003-08-06 02:00:12) |
1. ジーナ・ローランズのハードボイルド、いいですねー満点です。 銃を発砲するシーンなどは、決まってて、痺れます。 【J・ぎゃぐにー】さん 10点(2003-01-02 00:11:31) |