25.《ネタバレ》 直接的に多くを語ろうとしない作品。背景にはベトナム戦争という有事が起こっているが、普通の若者たちの日常から始まり、若者たちの友情で終わる。若い彼らに必要なものは、どこにでもある日常。酒を飲み歌を歌い、キャデラックで遊びに行ったり。友情に似た愛情と、少しの愛国心。そんな日常が永遠に続かないという現実もちゃんと受け止めている。彼らは誰も責めない。特に反戦感情もなければ、大切な仲間を最悪な形でしか連れ戻せなかった友を責めることもしない。彼らは時代の流れに逆らうことなく、現実を受け止める(否定しない)事で今を精一杯生きている。この精一杯な姿を私たちは傍観し、戦争の悲惨さや彼らが置かれた立場の皮肉を感じ取らなければならない。鹿狩りとロシアンルーレット、ロシア系移民のベトナム戦争出征、ラストに静かに歌われる屈託のない愛国歌、普通に描かれているそれらが何とも悲しい余韻としていつまでも胸をざわつかせる。そんな青春映画。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 10点(2020-08-27 15:02:59) |
24.戦争映画というより、青春映画として大好きな映画。 前半の結婚式・シカ狩りの長さも、「なんてことない日常」を表現するために必要な長さと思います。くだらないことが楽しかったなあ・・・というやつ。(当方もとっくに青春は過ぎているのでわかる気がする) マイケルが故郷に帰って、家に戻れずモーテルに泊まり、くつろげずにうずくまるシーンが印象的でした。 【Northwood】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-04-24 06:37:35) (良:1票) |
23.《ネタバレ》 call of dutyというゲームでディアハンターをオマージュしているシーンがあったので懐かしくなりもう一度みてみた。 同じ人間が時代と場所は違えどもこんな悲惨な地獄を実際に経験したのかと思うとぞっとする。 そして、そんな地獄を味わった後の後遺症までこの映画は丁寧に描いている。 日常と戦争を光と闇のように対照的に。 「ワンショット・・・」と一瞬最後に気持ちが通じたような気がしたのに・・・ 友情や恋人や家族や故郷などすべてを奪う戦争。 決してやってはいけないものだと再認識させられる映画でもあります。 【キャメル】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2010-11-19 01:57:09) |
22.《ネタバレ》 バーで熱唱する"Can't Take My Eyes Off You"、友の弾くショパンの終わりとともに始まるベトナム戦争・ロシアンルーレット(この流れが個人的に衝撃的だった)、みんなが歌い始める"God Bless America"、そして"Cavatina"。音楽がとにかく素晴らしかった。ロシアンルーレットに金賭けて楽しむ人間、戦争によって人生狂わされた人間。人間の愚かさとかもろさにめっちゃヘコむ。重くて悲しいが、これからも何度も観たい映画になった。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-07-10 15:40:01) |
21.《ネタバレ》 私の人生を変えた映画。 まず最初の場面でウォーケンに一目惚れ。 この世にこれほどまでに美しい男性がいるのかと驚愕した。ほんとに電気はしったからね頭に。 高校生で感受性豊かなお年頃、途中まで一緒に見ていたオカンが親戚に急に呼ばれ外出、仕方なく戦争から帰ってきたあたりから一人で鑑賞。 そして迎えたラスト。 こんなに悲しい映画は他にない。死なないでほしかった。死なないでほしかったのに。 ロシアンルーレット…あんなに怖い思いをした映画も他にない。順番が回ってくるのが怖かった。次に引き金をひいたらニックはきっと死んでしまう、そう思ったら怖くて涙が溢れた。 マイケルが懸命に「ニック!ニック!!」って呼びかけてて、私も一緒になって心で呼びかけてて…死なないでほしかったのに。 戦争はここまで人を変えてしまうのか、と高校生ながら怒りに震えたのを今でも覚えてる。 最後のカバティナが本当に悲しくて、一週間引きずったな……映画の中の話なのに、大切な人を失ってしまった悲しさが、ずっと心に残ってた。今でも鮮明に覚えてる。 もう観れない、観たくないけどいつまでも私の心の中に残り続ける作品。 好きな映画は何ですか?って聞かれたら、ニュー・シネマ・パラダイスとディア・ハンター!って、胸を張って言うようにしている。 【Ronny】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2010-05-30 03:18:57) |
20.数あるベトナムものの中でもこれは重い。田舎町に住む少数移民である彼らがなぜ志願兵としてベトナムに行ったのだろう。少数移民だからこそアメリカ国民としての存在価値を確認したかったのでしょうか。そして想像を絶するベトナムでの体験で深く傷つき大切な仲間を失う。前半で描かれたあの日々はもう戻ってこないのかしら。結婚式で始まりお葬式で終わるのが痛すぎる。どうしてもあのロシアンルーレットのシーンに話題が集中してしまいますが、私はそれよりもラスト近く、ひとり厨房で卵をかき混ぜながら、こらえきれずに泣きだすジョージ・ズンザのシーンがたまらなかった。私もそこで一気に噴き出るように涙がでてきました。マイケル・チミノ入魂の一作ですね。 【envy】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2009-11-13 13:22:56) (良:1票) |
19.映画の数だけ伝えたいこと、感じてほしいことがあるに決まっている。しかし、命の尊さ、生き続けることの大切さ、そういったことをここまで堂々とじっくり伝えている作品は少ないと思う。 【kagrik】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-12-18 23:33:01) |
18.素朴に生きる若者たちが、ベトナム戦争によって傷ついていく。それでも彼らは強い友情で結ばれている。ニックの絶命シーンは涙なしではみられなかった。デ・ニーロの出演作は多々あるが、わたしの中ではこの「ディア・ハンター」の演技を越えるものはいまのところ見当たらない。強固な意志を持ちつつも、けっして大げさにならない抑えた演技がすばらしい。 |
17.《ネタバレ》 「ニックに」のラストシーンはこらえきれない。泣いて、笑って、人生に乾杯! 【マイアミバイス】さん [地上波(字幕)] 10点(2005-04-29 23:39:03) |
16.徴兵制度があるアメリカにおいて、この映画を見た若者はどう思っただろうか?いつ徴兵され、死ぬかも知らんアメリカ人の気持ちになってみると「これはただごとではない」。 この映画はよく「アメリカの言い訳だ」とか言われているが、 ただの映画監督がアメリカの罪を弁解する必要などないのでは? この映画のテーマはあくまでも、ベトナム戦争においてのアメリカがどうこうとかいうものではなく、「戦争が人に与える影響とは何か?」を問うものだと思う。もちろん、観客がニックやマイケルに感情移入できなければ、完全に彼らの気持ちは解るわけないのだから、多少はヒロイズムが必要だと思う。 |
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15.《ネタバレ》 捕虜のときの3発入れたルーレットで、引き金を引いちゃったあとの ニックの恐怖と呆然に恍惚が混じった表情。すごい演技でした。 でも、泣けたのは、サイゴンでマイケルと勝負したとき。デニーロが 「これがお前の望みなのか?」で、「アイラブユ、ニック」って言って 引き金を引いた時のあの表情。嗚咽こみあげました。 【iris】さん 10点(2003-11-06 17:49:13) |
14.一つだけムカついたのはデニーロがウォルケンの葬式にまで、勲章のついた軍服を着ていた事。しかし、脱ぐ訳にいかないというのが悲しい。 ベトナムに行く前夜、フェリック・バレリの「君の瞳に恋してる」が掛かり、それに合わせて歌ったり町中の人々が踊ったり。その後の展開を逆算すべく使われたその選曲にとても辛い気分になった。 確かに、いいか悪いかを超えた映画だと思う。 【セクシー】さん 10点(2003-11-05 15:04:27) |
13.「To Nick」で感涙。立てませんでした。 【つむじ風】さん 10点(2003-09-08 01:51:15) |
12.懐の広い作品。映画とエンターテイメントの難しさを感じました。2003年になってても心に沁み入ります。感動すると言うよりは。戦争映画とか青春映画とかの見方より「ディアハンター」という作品が素敵なのだと思います。 |
11.戦争を扱った映画なのに戦闘シーンが殆ど無い。地味な(当時は)キャスティング。やや冗長過ぎるきらいがある前半。欠点をあげれば枚挙にいとまが無いでしょう。しかし、その全てを覆い隠してしまうパワーがこの作品にはあります。見終わった後、心臓を直に握られているような感覚に襲われました。間違い無くベトナム戦争を扱った映画としては最高傑作です。プラトーン?笑わさないで下さい。地獄の黙示録?あなたは本当に内容が理解できましたか? |
10.私にとって最高の映画です。静謐なカンジがとても良く、カメラワークもいいところがある。静かに展開していくことで男の友情が心にしみました。 【tiruya】さん 10点(2003-02-03 00:03:45) |
9.確かに加害者であるアメリカからの一方的な見方しかしていないのは、残念です。しかしタブーであるベトナム戦争を正面から取り挙げたという事実は残ると思います。この映画が戦争批判に対する、引き金になったのではないでしょうか。 【ヨシオ】さん 10点(2002-11-15 00:47:23) |
8.正月の深夜劇場からDVDまで、自分の年代が変わり見方が変わっても見るたびに何かを感じさせてくれる映画。 【ひ~】さん 10点(2002-11-13 18:57:11) |
7.映画史に残る大傑作映画の一つである。パクス・アメリカーナの最盛期にあるアメリカが生んだ、名作『シェーン』(1953年)の対極にある作品。ヴェトナム戦争の敗北によるアメリカニズムの永遠の終焉を暗示した、青春映画である。この映画のレヴューを書き始めると、胸が一杯になってしまい、筆が進まない。また、短いレヴューで済ませたくない、私にとって大切な映画でもある。ただ、昨今のアメリカ政府の独善的な外交姿勢は、ヴェトナム戦争の敗北に起因する全国民的な自信喪失を必死に回復しようとするものであり、この映画のラストで歌われる、“GOD BLESS THE AMERICA”のもの悲しさは、その不可能性を象徴しているように思う。駄文ご容赦。 【スタハノフ】さん 10点(2002-07-11 12:20:35) (良:1票) |
6.共演のウオーケンの演技も素晴らしかったが彼の演技もすごいものがあった。この役はデニーロしかできないだろう。デニーロファンの人たちには是非観て欲しい作品です そして映画史に永遠にのこる名作だと思います この映画を単に暗く悲しい作品だと思わずにこの映画を通して監督であるマイケル・チミノが何を訴えたかったか考えて欲しいです。この映画で確かにショックを受けましたが心に残る映画こそ本当の名作だといえるでしょう。 【ボイト伊藤】さん 10点(2002-03-17 00:23:17) |