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ルックバック

[ルックバック]
2024年上映時間:58分
平均点:8.00 / 10(Review 20人) (点数分布表示)
公開開始日(2024-06-28) (公開中)
ドラマアニメ青春もの漫画の映画化
新規登録(2024-07-04)【Cinecdocke】さん
タイトル情報更新(2024-07-13)【Cinecdocke】さん
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河合優実藤野
吉田美月喜京本
森川智之4コマ漫画の男性
坂本真綾4コマ漫画の女性
作曲アントニン・ドヴォルザークSymphony No.9 in E minor, "From the New World"
製作エイベックス・ピクチャーズ「ルックバック」製作委員会
集英社「ルックバック」製作委員会
配給エイベックス・ピクチャーズ
あらすじ
小学4年生の藤野は学生新聞で4コマ漫画を連載していた。クラスメートから絶賛を受けていた彼女は、ある日、一緒に掲載されることになった不登校の同級生・京本の4コマに愕然とさせられる。漫画を通じて、ライバルとして、尊敬する師として、互いの背中を追い続け、技術を磨いていく関係になった二人は高校卒業後、それぞれの道を歩み始めるがその矢先に…。『チェンソーマン』の藤本タツキ原作の読切漫画を劇場用アニメ化した中編。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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6.わずか58分という短い尺に凝縮された青春の輝き、そしてクリエイターとして生きることの覚悟と矜持。喜びの苦悩が入り交じる狂気の世界で、光と闇は共存し、互いがその輪郭を際立たせるために存在していることを雄弁に伝える極めて濃い58分間。
Amazonプライムで配信されたばかりの本作を満を持して観て、思わず2回連続で鑑賞してしまった。初めの58分間では整理がつかなかった、というよりも、作品世界から抜け出せず“ループ”してしまったという感覚が強い。

この夏、劇場での鑑賞を見送ってしまったことを激しく後悔した。しかし、その一方で、配信鑑賞だからこそ衝動的に2周目の鑑賞に至れたことも、また幸福だったと思える。
映画を観終えた深夜、感情の整理が追いつかぬまま、手中のスマホで原作漫画を注文した。そして、原作を読んで、この映画がなぜ58分という短い時間の中に収められたのか、その意図を深く理解した。
映画世界同様、漫画世界もまた、濃縮された密度とソリッドな描写で構成された表現だった。このタイトな映画が、原作漫画が伝える物語と、登場人物たちの心象風景を丁寧に汲み取り、そのすべてを表現しきったものであったことを、思い知った。

雪深い田舎町で出会った二人の若きクリエイター(藤野と京本)が、小さな世界の中で互いに肩を寄せ合い、互いの才能を補い伸ばし合い、広い世界への「道」を開いていく様は、藤子不二雄Aの「まんが道」を彷彿とさせる。この物語は、令和の時代に生まれたもう一つの「まんが道」とも言えるだろう。
短くシンプルな物語でありながら、その解釈や捉え方、揺れ動く感情の在り方は、無限に広がる。きっと鑑賞者一人ひとりの経験や価値観、生きてきた時代や環境、その他その人を象る様々な要因によって、この映画や彼女たちから受ける心象は大きく変わるだろう。

初鑑賞から一週間が経ち、私自身の感情においても様々な思いが駆け巡り、今なお作品世界から抜け出しきれずにいる。
あくまでも現時点で、私の心の中で帰着したものは、本作の作者自身の根幹に存在するのであろうクリエイターとしての覚悟、漫画家としての矜持だった。

作中でプロ漫画家となった主人公(藤野)は、掛け替えのないかつてのパートナー(京本)の喪失に伴い、多大な罪悪感に苛まれると同時に、クリエイターとしての存在意義を見失いそうになる。
そんな藤野の元に、異なる世界線から送られてきた一つの4コマ漫画が届く。それは、これまで“ストーリー”を紡ぎ出すことはなかった京本が、初めて生み出した“ストーリー”だった。
そのまるで自分自身の漫画の作風を模したような軽妙な4コマ漫画『背中を見て』が伝えるものは、本当は代わりなんて存在するはずものなかったかつてのパートナーからのメッセージであり、同時にこれからも生き続け、描き続けなければならない自分自身への叱咤でもあったように見えた。

小学校の卒業式のあの日、もし彼女の部屋の前まで行かなければ、思いつきのまま4コマ漫画を描いたりしなければ……。
主人公の部屋に飾られていた映画「バタフライ・エフェクト」のポスターが象徴するかのように、「もしあのときこうしていたら」という悔恨は尽きない。

それでも、それでもだ。
辛いことも、苦しいことも、悲しいことも、そのすべてを“糧”にしろ、そして“ネタ”にしろ。
「そして、どうか、どうか藤野ちゃんの漫画を描き続けて」
そんな京本の声が聞こえてくるようだった。

空白の4コマを窓に貼り付け、狂気の世界で、再び終わりなき創作活動に向き合う主人公の背中には、そんな声なき声に対する、プロ漫画家としての覚悟が滲み出ていた。



自室から抜け出せず、唯一絵を描き続けることでしかアイデンティティを見出だせなかった少女時代の京本にとって、ふいに届いた4コマ漫画は“救い”であり、それを生み出していた同級生の作者は、紛うことなき「神様」だった。
彼女は、最初から最後までその背中を見続け、世界を広げ、幸福な時間を生きた。(絶対にそうだと信じたい)
冒頭とラストにおいて、時間をかけて映し出される主人公の背中を“見続ける”カットは、彼女の視線そのものだったのかもしれない。
鉄腕麗人さん [インターネット(邦画)] 10点(2024-11-17 22:08:40)《更新》
5.キンコンカンコン♪ キンコンカンコン♪ 10点満点!!! (「ギフテッド」以来 6年ぶりの10点!) 泣きました..3回 泣きました..さらに エンドロールでも 涙..よかったです~ 心に刺さりました..押山清高 監督 ただものじゃない..演出 編集が 一級品! 画が語ります、画が語ってくるんです..作画も上手い!! カメラアングルも 映像表現も アニメ描写も すばらしい! そもそも この物語を アニメ化するっていう センスが すばらし~い!! アニメから また 傑作が生まれました..押山監督! ありがとう!! ハマる人は ハマると思います~ オススメ!!
コナンが一番さん [インターネット(邦画)] 10点(2024-11-16 00:33:46)
4.原作は田んぼの雨のシーンのところまでしかなぜか読んでいなかったので、結末は知らずに鑑賞。多少音楽がうるせーとは感じてしまう場面もあったが、雨のシーンは原作のあの何とも言えない静止画が最高オブ最高なのだけど、これはこれで映画ならではの良さが爆発してるんだよなぁ、、短尺の中で本当に色々な感情を体験できました。感謝!
ヴァリストンさん [映画館(邦画)] 10点(2024-09-16 01:46:34)
3.《ネタバレ》 ネタバレ厳禁映画です。「評判良さそう、どんな感じかな」で本サイトを開いた方は速やかに閉じることを強くおすすめします(管理人様勝手なことを言ってすみません)。すぐに劇場でご覧ください。劇場公開が終了している場合は、DVDでもサブスクでも構いません。観てください。観終えてから再度ご訪問いただければ幸いです。

※劇場鑑賞後すぐに勢いで「推敲なし」で投稿しましたが、文才皆無のため「何を言いたいのか分からない」状態でした。申し訳ございません。『嫌われ松子の一生』で懲りたはずなのに同じ過ちを犯すとは。面目ない限り。鑑賞後数日経ち、少し落ち着き思考も整理されてきたので改めて投稿し直します。

本作で激しく心を揺さぶられたポイントは3つです。ひとつ目は「努力が報われたこと」そしてふたつ目は「理解者を得たこと」。この二つは同時にやってきました。藤野と京本が初めて顔を合わせた場面。まさに盆と正月が一緒に来たとはこのこと。そっけない態度とは裏腹に藤野の心は狂喜乱舞しました。この時の「表現」は日本アニメ史上に残る名シーンであります。生涯忘れえぬ感動は、漫画連載が決まった時より、アニメ化が決定した時よりずっと大きなものだったでしょう。この「思い出」だけで生きていけるほどに。恥ずかしながらもらい泣きです。何故これほど感動的なのか。それはこの二つを得るのが至難の業だからです。一度も手にせぬまま人生を終える人も多いはず。残念ながら今の私もその一人であります。勿論この感動は京本にも当てはまりました。あるいは彼女の場合は藤野以上かもしれません。「人生の転機」となる出会い。固く閉じていた未来への扉が開いた瞬間でした。陳腐な表現ですが「魂の片割れを見つける」とはこういう事かもしれません。
3つ目に心揺さぶられたのは言わずもがな。京本を襲った悲劇です。私はかねてより「人が死ぬから悲しい物語」は嫌いでした。その思いは基本今でも変わりません。しかし年を重ねて少し心境が変化した気がします。それは「死」が決して「特別なもの」ではない事を知ったからです。今日と同じ明日が来る保証など誰にもありません。死は唐突に訪れるものであり、往々にして理不尽なもの。これが世の道理です。物語だから死を避けるのも不合理では。
藤野は当初京本を外に連れ出した自分を責めましたが、彼女に非が無いのは言うまでもありません。もちろん彼女も頭では理解しているでしょう。でも心が追い付かない。そんな彼女に見せた幻が「ifの未来」でした。藤野が漫画を諦め、空手に勤しんだ未来。京本を襲った悲劇を回避できた未来。もしかしたら本当に「別の未来」が存在するのかもしれません。それは誰にも分からないし、知る術もありません。「死期」と同じ。だから私たちに出来るのは、真摯に自分の生と向き合うことのみ。自分がやれること、やりたいこと、やるべきことをする。それだけ。京本もそうして生きてきたのです。
良き人との出会いは「幸運」であり、別れは悲しいですが「必然」です。断言できるのは「努力が報われ」「理解者を得た」人生が「この上なく素晴らしい」こと。これだけは、絶対に、間違いありません。
目隠シストさん [映画館(邦画)] 10点(2024-07-17 20:44:50)(良:3票)
2.《ネタバレ》 いや〜良かった。2度観にいきました。
刺さりました。胸が熱くなって、俺も頑張ろう!と勇気がもらえます。元気が出ます。

好きなところ

①藤野が京本の家に上がった時の圧倒的な量のクロッキー帳
京本が本当に絵の練習ばかりしているのが伝わった。

②藤野の家から京本が雨の中を帰宅するシーン
ここ良かった〜。カバンを投げ捨てて、すぐに漫画作成に取りかかる藤野の姿がとても良かったです。
自分の漫画を褒められて、気持ちが再燃する姿は非常に良かった。こういうのあるよねー。

③藤野が絵の勉強をするために、本屋に行って、絵の教材を購入し、机に次々と教材が増えていくシーン
絵の勉強をしている姿がとても良かった。

④京本が本屋で出会った本に感動して、美大を目指すところを打ち明けるシーン
本屋で新しい本と出会って、知らない世界への扉が開くってところよかったー。あるある。
そして、美大にいくことを藤野に打ち明けるシーンもよかったー。 藤野の内心と、京本の勇気ある言葉が沁みた。。

⑤京本の半纏を見て、続きを描くことを決心して机に向かう姿
ここからあのエンドロールに入って、すごい余韻が残る終わり方。素晴らしい。

全シーンが良い。共感する。
へまちさん [映画館(邦画)] 10点(2024-07-16 20:04:37)
1.《ネタバレ》 人物描写を藤野と京本だけに絞ったためでしょうか、上映時間は60分弱と短かったにもかかわらず、友情の尊さや片割れがいなくなったことへの喪失感がキチンと伝わりました。扉を介しての別時間線の二人のやり取りは泣けました。もう一回観たくなる傑作と思います。また、音楽の良さも印象に残りました。
次郎丸三郎さん [映画館(邦画)] 10点(2024-07-13 15:49:13)
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【点数情報】

Review人数 20人
平均点数 8.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6420.00%
7525.00%
8420.00%
915.00%
10630.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人
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