エボリのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 エ行
 > エボリの口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

エボリ

[エボリ]
Christ Stopped At Eboli
(Cristo si e Fermato a Eboli)
1979年上映時間:151分
平均点:8.50 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
公開開始日(1983-03- )
刑務所もの犯罪もの政治もの歴史もの実話もの伝記もの小説の映画化
新規登録(2004-02-06)【ooo-oooo-o】さん
タイトル情報更新(2024-05-27)【Olias】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督フランチェスコ・ロージ
キャストジャン・マリア・ヴォロンテ(男優)カルロ・レーヴィ
配給フランス映画社
あらすじ
南イタリアの地方小都市エボリよりさらに南東のアペニン山脈中の高地に位置するルカニア地方を舞台に、そのキリストも来なかったという南部の僻村に流刑された医師でもあり画家でもあった政治犯カルロ・レーヴィの自らの体験を綴った原作『キリストはエボリに止りぬ』を基にフランチェスコ・ロージが監督した1979年モスクワ映画祭金賞受賞作品。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想(10点検索)】[全部]

別のページへ(10点検索)
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
1.《ネタバレ》 原作者カルロ・レーヴィ役をマカロニ・ウエスタンの雄”ジャン・マリア・ヴォロンテ”が演じているのですが、とても好感の持てる人格者を見事に渋く演じきっております。政治犯レーヴィは汽車やバスや自動車で、キリストも来なかったというイタリアの辺境の地エボリに護送されます。村に着くと、村長や村の医師などを紹介されるなど、政治犯とはいっても反ファシズムのコミュニスト作家であり、画家でもあり、さらには医師でもあるだけに、扱いは単なる極悪流刑人とはまったく違うのです。つまり特別優遇扱いなわけで、村では牢に入れられることはなく、レーヴィは村の家々に下宿するという形の流刑処置になります。そして、最初に下宿する家のご主人の徴税人ゆえの苦悩話、ご主人の唯一の楽しみであるという楽器演奏、そして執拗に繰り返される憂鬱な演奏に嫌気が差し布団に顔をうずめるヴォロンテ…。とにかくこんな感じで、ゆっくりと人々の生活を描いていきます。これほど、何も飾らずただ人々の日常を綴った映画がありますでしょうか。このゆったりとした流れはまるで大河のようであり、圧倒されてしまいます。医師経験ゼロのレーヴィは、はじめ殺到する村人の診察を拒みますが、いい医者がいない村の現状、それに面会に来た姉の助言もあって、村人の診察を始め、最終的には村人から名医と言われるほどの存在になります。最後の方では、エボリの殺風景を映しながら終戦宣言と聴衆の歓声を聞かせますが、時代の荒波を直に体験できたような実に感慨深い感覚を味わえました。異郷人である神父は、村人のことを”卑俗の民”と言います。それは厳しい気候風土を持つ辺境の地での生活の厳しさから来るものなのでしょう。しかし、レーヴィが関わって行けば行くほど、村人は決して悪い人達ではないと分かります。レーヴィは、農民たちは厳しい風土と厳しい政治支配(他人の歴史)に苦しんでいる民だ、と文章にしますが、まったくその通りで、村人たちはとても可哀想な人々なのです。そういう慈悲的な気分をテーマ音楽はさらに高めてくれます。エボリという土地に住んでいることを恨むのではなく、そのことを然も諦めているかのような響きに、村人の運命の悲しさが重なってしまい、思わず涙を誘われました。この映画は、ギリシャ悲劇にも匹敵するような途轍もない運命の悲劇を綴った映画なのではないでしょうか。本当に素晴らしい作品です。マイベスト。
ooo-oooo-oさん 10点(2004-04-08 19:45:33)(良:1票)
別のページへ(10点検索)
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 8.50点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7150.00%
800.00%
900.00%
10150.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
chart

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS