58.《ネタバレ》 【2020/4/15のレビュー】
奇跡の様に舞い降りた企画、「Terminator Live」を渋谷文化村オーチャードホールで鑑賞。
最近流行りのカテゴリー、シネマコンサートの一環。
シンプルな旋律が印象的なブラッド・フィーデルのサントラをどうやって生演奏で表現するのか興味津々で臨んだ。
私個人、何度かシネマコンサートに足を運んだ事は有るが、その全てはフルオーケストラによるものだったが、
今回はロックバンドの編成に加え、ステージ最上段に鎮座するのは何と和太鼓!
観る前からどんな音楽になるのか期待大、そして実際の演奏は期待を遥かに上回る熱いものだった。
何と、冒頭のOrion Picturesの音楽から生演奏である、幸せな気分で映画はオープニングへ。
何と!あの世界中の誰もが知っているリズム「ダダン ダン ダダン!」が和太鼓で熱く演奏される!
音楽そのものも所謂「完コピ」では無く、オリジナルを基調にしたロックコンサートの様相。
映画自体が文句なく面白いのに音楽でもより熱くなれるとは!
これまでに観たシネマコンサートものでは2019/8の「機動戦士ガンダム シネマコンサート」に匹敵する位の満足度だった。
いいものは良い!!
【2017年8月8日のレビュー】
まさか本作を劇場の大画面で再鑑賞出来るとは夢にも思っていなかった。
粋な計らいをしてくれた立川シネマシティの皆様にこの場をお借りして厚く御礼を申し上げたい。
初回劇場公開から早や33年、鑑賞する私も17歳の若者(驚愕!)から50歳のオッサンになり、映画を評価する基準も自分では判らない内にだいぶ変わった様だ。
なんと私、本作を観て落涙してしまいました。はい。
他レビュアーの方々も多数記されている通り、本作はラブストーリーなんですね。
哀愁の未来戦士を演じるマイケル・ビーンの神がかり的な演技(はまり役とは正にこの事)も有り、
リンダ・ハミルトンとの束の間のラブシーンでは、何だか二人の保護者の様な気持ちになってしまい、
その余りの切なさに泣いてしまいましたよ。
また、年を取ったせいなのか最近は有る程度の年齢以下の女性は皆さん魅力的に見える様になり、
初見時は失礼ながら「幾ら予算が無いとは言え、もっと綺麗な女優さん使えよな!」と思ってしまったリンダ・ハミルトンの事を、
なんと「可愛い女性だな」と思ってしまった事に自分自身でびっくりしてしまいました。
(実際、本物は独特の雰囲気を持った綺麗な方だそうです、性格はキツイらしいですが笑)
いずれにしても、現在考え得る最良の鑑賞環境で再鑑賞し改めて本作の素晴らしさ(起承転結が明快、製作陣・俳優陣の情熱ほとばしる映像等々)を
再確認した次第です。 当然、点数は10点のままですし、自信を持って「名作」と評価させて頂きます。
【2008年11月11日のレビュー】
「T4」が来年公開される事を知り久々に鑑賞した。 面白い。実に面白い。24年も前の映画とは思えない。特撮は今の基準で考えると確かにチープだ。だがそんな比較をするのは野暮以外の何者でも無い。公開当時、ジェームズ・キャメロン監督と特撮を担当した今は亡きスタン・ウィンストン氏が来日され、「SFXアカデミー」という講義で本作の撮影苦労話をとても楽しそうに解説してくれた様子を鮮明に憶えている。両氏曰く『いかに工夫して観客を楽しませるかが重要。予算の大小は関係無い』との事。本作を観直すと全くその通りだと思う。芯のブレない世界観を持った監督の下に集まったやる気あふれるスタッフと俳優達が生み出す「お金は無いけど知恵と工夫で面白い奴を撮ってやる!!」という気合を熱く感じる快作と言えるだろう。褒めすぎかも知れないがマイケル・ビーンの演技には今更ながら神がかり的なものを感じた。前述の様々な要素が絡み合い、まさしく「哀愁の未来戦士」と呼ぶに相応しい演技だと思った。来年公開のT4が本作を基点として形成された世界観を壊す事の無い作品となる事を切に願う。