1.《ネタバレ》 圧倒された!これは映画館で観るべき映画。明るい部屋で、明るい画面で観ないほうがいい。しかも、トイレに行かず一気に見るべし。そして、画面の中の強い風、雨、津波を思わせる重低音を体で体験することが、あのラストの「叫び」をよりリアルに受け止めることになるだろう。 絶望して死を選ぶことは、ある意味で簡単だし、客観的に説明もつく。でも、不条理の中で生き続けることは楽ではない、全くしんどいこと。そこには理屈なんかないし、そんなものはいらない。あの教師の語った空しい言葉たち(「お前はたった一つの花なんだ」とか「ガンバレ!」)が、ラスト、全く違う光の中で激しく、熱く、台風のように迫って来るとは!! ラストのラスト、あの瓦礫の光景にこだまする叫びは、不条理の中を生きようとするすべての者に対する、絶望を知った者からのエールだ。二階堂ふみが本当にスゴイ。今年、これを超えられる邦画は出るか?