6.《ネタバレ》 私はこのシリーズをテレビで見た世代です。小学生の頃、何故か2作目・3作目しかお目にかかれず、ようやくこの1作目を見られたのは、高校生の頃、しかもちょうど大魔神が動き出すシーンからでした。そのときに率直に思ったのは「ゴジラと同じで、大魔神も最初は正義の味方ではなかったんだ!」ということ。できれば大魔神が動き出すまでのドラマ部分を見たかったのですが、なかなか機会に恵まれず、約30年後にようやく見られました!。想像していた通り、非常に真面目な手堅い時代劇(今の若い人から見ると退屈かもしれませんが…)だと感心しました。ドラマ部分で個人的に敢えて物足りないな…と思ったのは、タケ坊の父親がどうなったのかということ。忠文をおびき寄せるために小源太の代わりに吊るされていたものの、どうやら亡くなってはいなかったようだ…というところまではわかりましたが、その後については描かれませんでした。もちろん、主人公は大魔神だから大勢には影響はないのでしょうが…。大魔神の描写については、皆さんのレビューで語り尽されているので私がここで繰り返す必要はないかなと思います。いずれにせよ、当時の大映が社運をかけて製作しただけあって、作り手の情熱が細部に至るまで行き届いた見ごたえのある名作だと思います。願わくば、伊福部昭さんのBGMをはじめとして音響がステレオになると迫力はもっと増すのでしょうが…そのあたりは想像して楽しんでおります。 【せんべい】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-12-08 23:32:28) |
5.いやあ、素晴らしい! こん身の力を込めた傑作だと思いました。 製作者の心意気を感じられる作品は大好きです(うっとり) 温和な時の大魔神のお顔が、その当時を感じさせ、とても良いですね。 伊福部さんの音楽が「ゴジラ」と同じようで、安心して観ていられます。 思いっきり壊されちゃうお城やお寺が楽しいですね~。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-11-30 21:38:25) |
4.最近初めて観ました。大半が時代劇なんですが、その時代劇も結構テンポよくておもしろかったです。役者もいいし、特に女優の高田美和さんは、今の時代からいっても、ほんとかわいくて魅力ありました。そして、その時代劇を見ることにより、ふつふつと悪役に対して、怒りがわいてきます。でもこれが、後に大魔神が暴れる時のスカーッとした気持ちへの一つの伏線なんすよね~。ただ、その圧倒的な強さは、スカーッを通り越して、ヒエ~ッになるんですけど。以下、この映画を観た時の俺の心情です。「あー、この悪役むかつく~、早く大魔神さま、むちゃくちゃやったってくれ~」→「やった~、大魔神様がお怒りになられた~、いけ~、いてもーたれ~大魔神さま~」→「ひゃっほ~ さすが大魔神さま!ウシャシャシャいい気味やわ~」→「やりすぎ!それはやりすぎやって!大魔神さまああああ!」 【なにわ君】さん 10点(2004-10-07 09:27:22) (良:2票)(笑:3票) |
3.日本が誇る特撮映画の傑作。東宝「ゴジラ」と肩を並べられるのは、日活「ガッパ」でもなければ松竹「ギララ」でもない。そう、この大映の「大魔神」ぐらいなものでしょう。遠い遠い雲よりも遠い子供の頃にテレビで見ましたが、大魔神の衝撃と恐怖感はいまだに忘れられない。伊福部昭の荘厳な音楽が戦慄の恐怖を倍増させる。あの形相で手が付けられぬほど怒り狂う様は、日本特撮映画史上、最高の名場面! 乙女の涙で柔和な埴輪顔に戻る大魔神。これが魔神本来の姿なんだと、子供だった自分に言い聞かせたのを覚えています。また、陰うつな背景と丁寧に作られたセットも見事で、監督を初め当時のスタッフの意気込みをも十分に感じさせてくれました。 【光りやまねこ】さん 10点(2003-03-07 18:36:52) (良:1票) |
2.最高傑作でしょう!始まりからして恐怖映画っぽいおどろおどろしい音楽。ゴジラの伊福部昭さんですが大作にはじないすばらしいスコアをかかれていて映画をもりたてています。印象深いのは、侍が魔人像を破壊しようと眉間にクイをたたきこんでいたら、首筋にひやっと冷たいものが・・・血です。石造の額から鮮血が。・・と、突然の地鳴り、侍どもは地割れした地中へひきこまれるところは絶叫モノ・・・特撮もしっかりとかつ効果的につかわれていて見事な演出です。また魔人が5m程度の設定もよく、模型が通常の40メートル設定の特撮用セットと違い大きく、精巧なんでリアリティがありました。今ならばCGでできてしまいますが当時は日本でもあまりつかわれていなかったブルースクリーン(今でも基本的にはSWでもブルースクリーンでとられてますが)でのオプチカル合成は職人技。大映が誇る特撮映画の金字塔であると今でも思います。ぬいぐるみに入ったのは元野球選手の方とききました。目が充血していたのはメイクではなく、扇風機でまかれる粉塵が目にはいったためだったとか・・・リアルな人間の目をつかったことがあの迫力をうんだと思います。これがマグマ大使のような(パイロット版は人間の素顔だったらしいけど)作り物の目だったなら・・・ここまでの人気はなかったと思います。 【うーたーまん】さん 10点(2003-01-18 07:56:26) (良:1票) |
1.日本特撮映画史を語る上で重要な作品です。怪獣、宇宙人など科学的に考えうる空想の世界をテーマにした作品とは全く異なり、日本人の根底ある神仏への畏怖や古代より脈々と受け継がれる信仰への敬心をテーマに人智を超えた勧善懲悪の傑作を生み出しました。1年間に3部作公開されましたが、この1作目と2作目は一般向けのドラマとしても秀逸です。「座頭市」シリーズと併映したケースもあり特撮場面に至るまでのストーリーはもちろん役者の演技も骨太です。特撮映画、時代劇、どちらに入れてもおかしくない作品となりました。これは空想の話ではなく実話かも知れません。現在も大魔神「アラカツマ」は全てを見ているのでしょう。 【天地 司】さん 10点(2002-09-27 17:50:23) (良:1票) |