EUREKA ユリイカのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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EUREKA ユリイカ

[ユリイカ]
EUREKA
2000年上映時間:217分
平均点:6.06 / 10(Review 67人) (点数分布表示)
公開開始日(2001-01-20)
ドラマモノクロ映画ロードムービー
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タイトル情報更新(2023-12-31)【イニシャルK】さん
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監督青山真治
キャスト役所広司(男優)沢井真
宮崎あおい(女優)田村梢
宮崎将(男優)田村直樹
斉藤陽一郎(男優)秋彦
国生さゆり(女優)沢井弓子
光石研(男優)シゲオ
利重剛(男優)犯人
松重豊(男優)松岡
塩見三省(男優)沢井義之
真行寺君枝(女優)田村美都
でんでん(男優)吉田
しいなえいひ(女優)河野圭子
中村有志(男優)田村弘樹
江角英明(男優)沢井誠治
尾野真千子(女優)沢井美喜子
脚本青山真治
音楽青山真治
撮影田村正毅
池内義浩(撮影助手)
製作仙頭武則
電通
IMAGICA
サンセントシネマワークス
東京テアトル
プロデューサー仙頭武則
佐藤公美(アシスタントプロデューサー)
配給サンセントシネマワークス
東京テアトル
特撮小林正巳(特殊効果)
美術清水剛
西尾共未(装飾助手)
編集青山真治
録音菊池信之
小川武(録音機材協力)
照明佐藤譲
あらすじ
福岡県甘木市、海から離れた地方都市で死者6人を出すバスジャック事件が起こる。運転手沢井(役所広司)、中学生の兄直樹(宮崎将)、小学生の妹梢(宮崎あおい)は生き残るが、それぞれ心に深い傷を負う。2年の歳月が流れ、逃避の生活を送っていた沢井はまた甘木で働き始め、兄妹は二人で生活するようになっていた。沢井は連続通り魔事件をきっかけに家族との生活が上手く行かなくなり、兄妹の家に身を寄せる。そこに兄妹の従兄秋彦(斉藤陽一郎)が転がり込み、4人での共同生活を始める。「EUREKA」とはギリシャ語で「発見」という意味。
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3.《ネタバレ》 人と人とは基本的に分かり合えないものだという認識を僕らは否定できない。ただ、彼の人が自分と同じような弱い人間であること。そういった妥当によって、僕らは赦しあい、関係を生きていく原理を掴むことができる。

冒頭に起こるバスジャック事件の犯人(利重剛)が発する狂気。その境遇は全く語られないが、サラリーマン風の出で立ちからも彼が何の変哲もない普通の人間であったことが想像される。彼は普通に社会と関わり、彼自身の物語を生きてきたはずである。そして、飛び越えられた一線。狂気は日常という明るさの中に偏在し、顕在している。人と人との断絶と同じように。

日常の中の狂気が導く些細な殺意。それは事件の被害者である沢井(役所広司)達に執拗に纏わりつく。しかし、彼らがそれらを抱えつつ、それでも人と人との関係の回復を求め、その中で生き続けたいと願った時、彼ら自身、生きる原理を掴むことから始めることが必要だった。人と人との繋がり、その関係性を生きる為の再生の旅である。

この作品の中で「何故、殺してはいけないのか」ということが問われる。それは正に日常の狂気とも言うべき観念であり、少年(宮崎将)の心を侵食し行為に駆り立てたものであるが、沢井はその意味も行為も一身に引き受けることで、まるで全てを抱擁するかのように、問いそのものを包み込み無化しようとする。それがこの映画に込められた最大の「願い」であり、「赦し」だったのではないか。自らの死と引き換えに、生の可能性へと繋がる彼自身の全身全霊を込めた「赦し」だったのではないか。それは僕らの心を確実に動かす。

バスが最後に辿り着いた場所。世界は色彩を取り戻し、その声が蘇る。言葉を失った少女(宮崎あおい)は沢井と同じように全てを受け入れ、生きる可能性を得ることによって、言葉(世界)を取り戻す。それが世界の原理だと分かる。(ユリイカ=見つけた)
この映画は「癒し」と「再生」をテーマとしていると言われる。僕にはそれがもっとポジティブな意味において、全てを抱擁し、赦すというイメージとして描かれていると感じる。
断絶された世界、そのことが生み出す狂気や諦念が可視的な様相の中で、この長い物語は、人が人をしてまっとうに生きる原理を丁寧に描き出す。断絶と狂気から始められ、それでも人と人が繋がりを求め、全てを抱擁し、赦しあう物語として。その再生は描かれたのである。
onomichiさん [DVD(邦画)] 10点(2008-11-23 00:58:39)(良:1票)
2.長くてセピアでシネマスコープで、ちょっとしんどいんじゃないかと観る前には思っていたのだけれど、結局最後まで意識せず観てしまった。最後にスクリーンに現れる『EUREKA』の文字に、この映画のタイトルの意味を思い出して、愕然として息を飲む。はっと気付くと体が固まっていて体の節々が痛くて、そこで微動だにせず映画を見切ってしまったことに気付いた。渋い、派手とは言えない俳優ばかりを選んだキャストの活躍も大きいが、何より各シーンの構図を撮影・田村正毅と共に徹底的に考え抜いた青山監督の執念が、この大作を成功させているのだと思う。この映画のストーリーには多くの穴がある。それは、僕達がこの映画を観る中で足をとられてしまいそうな大きな穴だ。各シーンの俳優の行動、それぞれに完全な説明はなく、そこから読み取れる最小限の情報、それは言葉や表情の小さな動きだったりするのだが、観客はそれからその関係を推測するしか方法はない。特に、登場人物の過去についてはほとんど語られていない。沢井と親友シゲオ、妻弓子、父、兄の間には、何か過去のエピソードを匂わす空気が漂っている。「何かがあった」ということは読み取れるものの、そこから先は完全に闇に閉ざされる。これには観客はヤキモキしてしまう。例えば、秋彦が漏らす「昔、殺されかかった」という過去は同監督の『Helpless』に一本の映画としてまとめられている。それを考えると、それぞれの間に漂う「何かがあった」というようなエピソードは、それぞれで映画が出来るほどのストーリーなのかもしれない。しかし、それも想像だ。僕達は、映画の最小限の情報から、最大限の物を読み取り、考え、構成するという作業を続けていく、そしてその先に青山監督の示すこの映画の意図が見えてくる。青山・田村のアップで「完璧」なシーンを作り、それから引いても「完璧」だと思わせる手腕には唸るしかない。宮崎将・あおい兄妹の熱演や、役所浩司も重要だが、監督の投影とも言える光石研・斉藤陽一郎の脇二人がとても重要な役割を演じている。長い長い映画であるが、是非、二度三度観て欲しい一本だと思う。
feroさん 10点(2003-11-04 01:30:06)(良:1票)
1.少女の心が救われて、世界に色がついた場面がすばらしい。観客である僕らも救われたかのような錯覚を覚えた。実際クソ長い上映時間から救われたわけだが。でもあのクソ長い時間みせきるのは凄いと思う
えたひにんさん 10点(2003-03-17 21:43:22)
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【点数情報】

Review人数 67人
平均点数 6.06点
022.99%
111.49%
234.48%
368.96%
4811.94%
5710.45%
645.97%
71217.91%
81319.40%
9811.94%
1034.48%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.33点 Review3人
2 ストーリー評価 4.40点 Review5人
3 鑑賞後の後味 4.20点 Review5人
4 音楽評価 4.50点 Review2人
5 感泣評価 2.50点 Review2人
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