1.生涯最も感動した映画は? と聞かれたら迷わずこれを上げます。小学生の頃です。ああ世の中にこんな美しい声、美しい音楽があるとは…・アヴェマリア、ヨハン大公のヨーデル、歌声ひべけば、心が洗われるとはこのことです。アルプスの山波、ウイーン少年合唱団、あこがれました。何かこの世とは隔絶した清澄な世界、崇高な世界、そんな感じです。やっぱり若さでしょうね。十代の前半、最も感受性の高い時期に本当にいい映画を見ておくって大事ですよね。あと五年遅かったらこんなにも感動しなかったかも知れません。その後、見る機会がなく何とかして見たいなと思っていたところ、偶然深夜のテレビで放映があるのを見つけしっかりビデオに収めました。戦争孤児の主人公トニー少年が、心のお母さんと慕うマリアに盗みの疑いがかけられるのを恐れやってもいないのに、自分が盗みましたと言うところ。いじらしくて、かわいそうでもう涙、涙です。