3.熟年・名女優の競演が迫力の、男が見ても十分に面白い作品。歳がいっても、セックス抜きでも、人生くたばるまで男と女、波乱万丈。老女たちの若い時から現在進行形に至る愛憎劇の余りの一生懸命さに、悪いと思いながらも時に腹を抱えて笑ったりもして、感動しきりであった。それにしても、ライダーは「十七歳のカルテ」では精神病院で、ここでは老女たちの間で嵐のような人生体験をして成長して行く、映画の中とはいえ、本当にご苦労さんと言いたく、また、その初々しい姿に、何かファンになってしまった。余談であるが、現在、鳥インフルエンザで悪者にされているカラスが、この映画では重要な役を担っているのも、人間社会を皮肉っているようで面白い。