1. 本当は0点なんだけど、1本他に映画以前の映画があるのでこの点数。
原作者の意図は、かつての自分のような愚か者にならないでほしい、麻薬の密輸を企てたりしないで欲しいという極めて真っ当なものです。
それを、こんなアメリカ絶対主義で、外国を完全に見下した映画に仕立て上げるとは。
最低。特に、主人公が自分が罪を犯したことに対して全く罪悪感を感じず、まるで不当な災害にあってるような、その傲慢さに吐き気を感じるほどの嫌悪感を感じました。
おそらく日本でマリファナで捕まったアメリカ人を主人公に映画を作っても、こういうトーンになるでしょうね。
映画の内容もさることながら、こういアメリカの価値観が絶対正しいんだ、それを犯すものは許されない的な映画を平然と作る映画製作者の感性に絶望的なものを感じます
平成22年4月10日追記
中国で日本人数人が麻薬密輸の罪(つまりこの映画の主人公と同じ)で、処刑されました。昨今、あの国に対して必ずしも暖かい感情を持っていない人が一定の割合で存在するにも関わらず中国に対して感情的になったり非難の声を上げたりするのは、ほとんど見られませんでした。
こういう理性的な面は、この映画に見られるような性質を持ったアメリカ人と比較して、誇りにしていいと思います。