1.「眠れる映画」である。なんともまったりして退屈な映画だ。タイトルが眠る男だから仕方ないのだろう。数々の賞をとっている映画とは思えない。たしかに映像は絵画的で構図は美しい。自然の描写は上手いと思う。しかし、ストーリーといい、めりはりのない映画だ。唯一、めりはりが少しある部分は音である。ビデオで見たのだが、音声は何を言っているのか分からないから音量を大きくすると、今度は反面、突然、奇声めいた音が出てびっくりしてしまう。こんな音声作りはやめてほしい。役所広司が暗いところで話している場面は、ドキュメンタリー経済番組の「ガイアの夜明け」を思い出してしまった。