1.まずこの作品はフェイクと思わせないような努力を全く怠っている点でダメだと思います。「ブレアウィッチプロジェクト」もネット等メディアを最大限活用し、実際に起こった事件のように見せて成功しましたが、邦画となるとそれだけ信憑性の面も難しいし、本物の怖さへ繋げる部分の配慮が足りません。あとVTR内に登場する素人役はもっと自然であるべきです。よくTVショッピングで実際にその商品を利用した人が感想を述べるVTRに演出を感じる最大の理由はそのわざとらしさですが、この作品でもそれを大いに感じ、全く感情移入できませんでした(「ブレア」はアメリカ映画なのでオーバーリアクションもさほど違和感を感じませんが、日本人のオーバーな演技は嘘くささしか感じません)。そして火祭りや霊らしきものが映っている一連のVTR、霊能者の登場や錯乱を起こすテープの一部始終にもっと自然な恐怖が映っていたら良かったと思います。あと石井潤子にさらわれた矢野加奈ちゃんを演じた子は有名過ぎます。「あ、この子どこかで見た子役だな」と思わせるのもダメです。本当にノンフィクション的な恐怖にこだわるのであれば、登場する素人は本物を起用し、収録から公開までの間は誓約書を書かせる等の徹底をするべきです。登場人物の演技が過剰過ぎて恐怖を全く感じなかったのが残念な作品でした。松本まりかが可愛かったので2点献上。