1.《ネタバレ》 昨今リメイクが多いハリウッドですが、改めてサム・ライミのセンスの良さが際立ってしまったな、という内容ですね。時代とともに予算も表現力も上がってるはずなのに遥遠く及ばない。オリジナルであった数々の奇抜さが全くないし、とてもはらわたの死霊と呼べるような存在ではなく他の映画で既視感のあるただの悪霊にすぎない。カラーコンタクトを入れて血塗りメイクして、「ニヤっ」とすれば怖いとでも思ってんでしょうかね。ただグロいだけのゴアシーンを含めたありきたりで凡庸な演出と、無駄に現代風の症例をねじ込んだ兄妹のしょうもない話もことごとく失敗に終わっていて、『死霊のはらわた』のリメイク作品としてではなく、オリジナル作品として見てもイケてないです。つい最近、怪しげな儀式をしましたよ、的な地下室の風景を見ても、普通に薬抜き生活を進めているトコなんか感性の鈍さ以前の問題で萎えるし、よくこの脚本で撮ったな。サム・ライミ自ら引っ張ってきたというこの監督は脚本も兼ねていて、何を勘違いしてるのか強気なコメントをしてましたが、本人的にどこら辺が凄いと思ってるんだかさっぱり分かりませんね。 最後にブルース・キャンベルがファンサービスで顔見程度に出てきますが、元気なうちにとっとと4を撮って欲しいな。スペルで肩慣らしは済んだでしょライミ。