7.《ネタバレ》 「旧ソ連の生物兵器を使うテロリストと、それを食い止める正義の国・アメリカ」という図式の単純なプロパガンダアクション映画(笑)。「プラハの町に翻るアメリカ国旗のパラシュート」というシーンがこの作品の本質を見事なまでに表している。
純粋に娯楽映画として見ても、ここ何十年も発展性の見られない、思考停止したようなありがちな設定に、ご都合主義をツギハギしなくては成り立たない幼稚なストーリー展開。大量の火薬を使った「無意味な爆発の連続」、「主人公には絶対当たらない銃撃戦」という、これまた惰性的に繰り返される独創性皆無のアクションシーン。おまけにあれだけマッチョなくせに、肉体を駆使した格闘シーンも無し。普通あるだろ。
格闘アクションを入れないなら、レストランでの「知的で抜け目の無い悪党」という点をもっと突き詰めて、「体力よりも知性で勝負」というようなキャラにしてくれたら面白くなったのに、当然そんな知的なキャラでもストーリーでもない。まさに大味なだけの、色々な意味でアメリカ的な映画。