1.《ネタバレ》 最初、オープニングから青年期までのシーケンスを見て「おおおっ、これは読む人が必ずやアゴを外すという、時空テーマSFの埋もれた怪作『ヘミングウェイごっこ』のパクリかぁ~?」と大期待だったのですが、後半のすんごいストレートな展開に違う意味でアゼンとしておりました。
なるほどなるほど。この脚本なら同じセットを何回も使い回して、120分の映画に仕上げられるなあ。この脚本に目をつけたプロデューサーは賢いよ…ってそんなモン客が見たいわけないだろ~っ! どうも映画界にはCUBE病というか、セット費用を切り詰めたがる悪い病気が根強く残ってますな。主人公のメイクがキリストっぽいのはまあ、アメリカ映画だから目をつむります(留置所で聖痕が出ちゃった時はどーしよーかと思ったけど…)。
予算がないのが比較的前半でわかっちゃったので、あまり豪華な展開を期待しないで見れました。落胆は少なかったけど、点数を上げるわけにも行かないですねえ。このテーマが持つ独特の時空拡張感は『ラン・ローラ・ラン』にも劣りますよ~。コレがそこそこ当たって儲けただろうから、次回はちゃんとしたの作ってください。無理に伏線処理しようとして、小ぢんまりしなくていいものをね。
●追記:考えてみたら、地球規模まで広がるような恐ろしい物語を想起させる「バタフライ・エフェクト」ってタイトルに問題があるんだなあ…同じカオス関連用語でも、『スリー・ボディ・プロブレム(=三体問題)』だったら良かったかも。最後の解決策は一点を弾き飛ばしてしまうので、力学的にも近いかもね(ニヤリ)。それを飛ばさないように、あくせく努力するのが人生だとは思うんだがねえ…超能力使おうが何しようが…。
●追記2:うぉっ! これエメリッヒ一族(ローランドの義理の弟)の製作っすか。道理で『13F』似だと思った。
●追記3:ぶらきさんのレビュー見て、思いました。「そのラストならオイラは10点つける!」(笑)