1.ありふれた設定に、ありふれたお話。機転の早さと口先八丁だけで世の中を渡りきる黒人と、生真面目だがどん臭い白人のコンビ……、そんな映画は97年以前にだって星の数ほどあったろう。さすがにもうお腹いっぱい。おまけに、後発なのにキャラに魅力が無い、ストーリーに華が無い。クリス・タッカー演じる主人公は、無駄な大口とけたたましさが腹立たしいだけで何の魅力も無い。チャーリー・シーン演じるTVリポーターはただの役立たず。話は先の先まで読める展開で全くドキドキが無い。敵対するグループ同士を一つの競技場に集めた時には「おっ?」と思ったが、それが少しも活かされていない。けっきょく何も観るところの無い、早い話が時間の無駄。