1.インド映画のSFX・VFXのレベルはだいぶ上がってますね。虎のCGがよくできてるな、あっこの列車の落下シーンはミニチュアを使っているな、そういうところばかり見てました。そういうところばかり見てしまうのはそこ以外の部分が退屈だったからです。息もつかせぬノンストップアクションみたいなものを想像していたのですが意外と普通の映画と変わらず3時間もの長尺で見せ場のシーンまでだらだら展開するので拍子抜けしてしまいました。ダンスシーンがもっとあると思っていたら本編では有名なナートゥのシーンだけですし、しかもその肝心のナートゥが実際にある伝統的な踊りではなくこの映画のために捏造されたものでしかないというのもげんなりしてきます。ジェニーも善良な英国人というより人格のない都合の良い女という感じで不快感があります。この映画が称揚するヒンドゥーナショナリズムの攻撃対象になるのはイギリス植民地主義だけでなくインドのイスラム教徒のようなマイノリティもそうなり得るというのは頭に入れておくべきでしょう。