2.何もかもがヌルい! そしてユルい! 脚本も演出も最低レベル。『華麗なる誘拐』は、その発想の奇抜さから多くの作品のモチーフにされているが、“原作”と謳ってここまで酷いと悲しいね。いくらなんでも、カイコウときなこを中心に話を進めるためのご都合主義が過ぎるだろう。リアリティの欠片も無い。そんなサスペンスの何が楽しいと言うのか? この作品に出てくる警察官はバカばっかりで、話の展開がどうこう以前にストレスが溜まる溜まる。おまけに犯人もバカばかり。事件の決着を付けるべく狙撃に行くのに、真っ白なスーツ着込んで行くプロがどこの世界にいるんだよ。君塚もさ、狙撃についての知識が無いなら、中途半端なこと書かなきゃいいだろうに。飛んでるセスナから狙って敵のライフルを弾くだぁ?! ホバリングしてるヘリからだってそんなスナイプはできねぇぞ。カイコウも、日本に連れてこられて現場でオマワリに聞くんだ。「時間は? 天気は?」って。おいっ、まず風訊けよ、風っ! 風力と風向きっ! お前、本当にスナイパーかよ……。まー、せっせとよく走った水野美紀に2点差し上げときます。