1.《ネタバレ》 冒頭のシーンが、ポスターなどに使われていた目を糸で縫うという場面で、その怨念のすざまじさを感じて背筋が怖くなった。が、そこから先のおどろおどろしい怨念劇を期待していたが、背中がぞわぞわっとするような怖さのある場面が無くて、ありがちな展開で、ものすごく肩すかしだった。ある場所に居合わせた学生時代の友達が、何の脈絡もなく一人ずつ呪いを受けて消えていく話なのだったらものすごく怖いのだが、過去の事件に関わる怨念なのはすぐ分かるし、そうするとこういう展開だなと言うのが見えてしまう。思った通り、本当は生身の人間が犯人でした、という展開だったので、呆れた。「霊より生身の人間のほうが怖い」というテーマは日本のホラーにおいても定番だが、その生身の人間の怖さがイマイチ伝わってこないので、つじつまの合わない強引なストーリー展開にしか思えない。美少女ギョンアが呪われた子だというサイドストーリーも不可解で、そのあたりの暗さもあまり伝わらない。彼女のような過去を持っていて、日本より過酷だとされる韓国の受験戦争を勝ち抜けられるのだろうか? 過去のいきさつからして、ひたすらごめんなさいと思っていただけではないはずの主人公は、ギョンアに対して本当はどう思っていたのかもよく分からないし・・・・・・。わからないことだらけだ。韓国の大学生たちの日常を垣間見ることができるけれども、芸能界入りしたい女子大生とかいて、日本とそんなに変わらない気もする。数年前の作品だが、主人公のメイクに時代を感じるのが悲しい。