1.《ネタバレ》 大まかなプロットは「籠の中の乙女」と同じだと思う。長女がまた出てる、オリヴィア・コールマンはこの頃から出てるんですね。
なんといますか、前作が認められたってことでパワーアップしてるなと。ヘンタイ自慢してるようにも思えるんですが、
この当時って監督の母国、ギリシャが危機に陥ってたんじゃないか?破産だとかなんとか。で、国民が怒ってた、今も?
そういうものが反映しているようにも思えます。が、何回も途中で観るのをやめようかと迷いながら鑑賞しました。
はっきり言いまして、悪趣味過ぎ、悪ノリし過ぎでしょ。これというメッセージ性も感じませんし、気の利いたユーモアも感じません。
どっちにいこうが自由は無いわけで、動物になれば鬱憤晴らしの標的になるという救いのないループ状態。
提示されるルールはどれも極端に偏っていて、秩序の無い混沌とした世界です。
無抵抗な動物を殺すということになんの意味があるのか、「籠の中の乙女」では猫だった。
本作ではオープニングにいきなりですし、おとなしい犬(兄)を長時間いたぶり、なぶり殺しにする。これだけはどーもこーもない、絶対に許せません。弱いものいじめの他に何かあるわけでもなく、今さら映画で見せて何がしたいのかさっぱりわかりません。
「女王陛下のお気に入り」ではかなり大人しくなった印象ですが、なにしろイングランド王室ですから好き勝手ができなかっただけなんじゃないかと思えてきた次第です。この後、この監督はどの道へ行くのか興味はあります。