1.《ネタバレ》 酷い映画だった。実写版「進撃の巨人(前編)」以来の衝撃。後半の映像がよかったという意味では進撃ほどではなかったが、それは「シドニアの騎士」「BLAME!」のポリゴンピクチュアズを思えば意外性があるわけではない。【ネタバレ注意】3部作とは知らなかったが、とにかく脚本がゴミ。決して長い映画ではないが、地球に降り立つまでに半分の時間を使い、そこまでが退屈極まりない。事細かく設定を説明してくれるのだが、あまりに退屈で聞き逃しそうになる。もっとも、それでも、たいして問題はない。地球に降り立ち、刃物すら折れてしまう植物。ゴジラの影響で思わぬ方向に進化したことを示しているのかもしれないが、「注意しろ」って、どうしてそんなことがわかったの? そもそも全人類からすればごくわずかな人しか地球を脱出できなかったのに、残った大勢の人たちで倒せなかったものを戻ってきた人がやっつけられるという設定がナンセンス。その宇宙船に、どれだけ攻撃を進化させる研究材料を積んでいたんだ。そんなの移住する星を探すのに必要ないんだから、もっと食料を積み込んでおけよ。物語的には、やっつけないわけにいかないから、やっつけるのだが、あの状況で主人公が生き残るのは苦笑するしかない。だいたい戦闘経験もない“地球から逃げ出した”人々が、ゴジラにやられてもなおビビらず突っ込んで散っていくというのは心理描写が安易すぎる。せっかく「シドニアの騎士」をアニメ化したんだから、それくらい考えてほしかった。