2.《ネタバレ》 安彦良和さんの子供たちの描写はどの作品を見ても実に生き生きとしていて
氏の独特の作風に魅力を加算していると思います、私は彼の作品に悪い印象をもったことはありません
ですが今作は、その氏独特の描写のお陰でオリジナルの持つドアンのもつ葛藤
(戦争孤児達への贖罪の意味で彼らの生活を守る為に自らは戦争の道具を使うという)が薄まっている感があります
また、氏の思惑なのか、昨今の流行りなのか、わかりませんが反戦のメッセージが見え隠れする演出が散見されました
私見ではありますが「機動戦士ガンダム」という作品で反戦の訴えは不可能だと思います
アムロの言うところの戦争の匂いを消すためにあのようなラストにするのでしたら
彼はガンダムも捨てなければなりません、反戦に重きをおくのでしたら、そうなるはずです
(ドアンの葛藤だけで戦争に加担するというという事はどういうことか、TVオリジナルは描けていたと思います)
「機動戦士ガンダム」を使った安彦良和さんの趣味に走った作品というだけに終わったことが残念でたまりません
はっきり言いますと、TVオリジナルにあった名台詞
「あの子達の親を殺したのは、このオレさ」
これがなかった、この一点に不満が募るのです
(このセリフは、今回の作風にとって邪魔でしかなかった)
安彦良和さん、悪いんですけど、別のエピソードでやり直してください
そうですねぇ・・・「戦場は荒野」か「時間よ止まれ」あたりで