3.《ネタバレ》 面白いと感じる気持ちはなくはないが、自分には合わないタイプの作品。
『(意味などはもともとないだろうが)意味が分からん』『いったい何と戦っているんだ』という感想しか出てこなかった。
作品の良し悪しというよりも、合うか合わないかという世界だろうか。
ホラー映画の傑作という評判だが、この手のホラーよりも猟奇的な殺人タイプのホラーの方がまだ自分の好みのようだ。
ただ、他では見られないタイプのホラー作品なので、ファンが多いのだろう。
怖い(個人的には怖さは感じないが)けれども、ちょっとおかしいというバランス感覚を理解できれば、ハマれたかもしれない。
怖さを感じるのは死霊が具象化されるまでで、いざモノが出てきてしまうと後はそれほど怖いとは思えなかった。
グロさなどにも自分には多少の耐性があるので、特に問題はなかった。
見る人によって異なるとは思うが、“追い込まれ感”や“本当の地獄”というレベルには達していないような気がする。
逆にもっとできるだろうという思いさえ感じたが、“時代”や“技術の水準”を考えると、この程度が最高レベルだったのだろう。
冒頭の池のようなところから、「どうやってカメラを動かしているのか」「どういう仕掛けをしているのか」という技術的なことが気になる作品でもある。
映画監督志望の者が見るには良い教材となりそうだ。
最近は全てCGで処理できるようになってしまったため、本作を見るとイマジネーション力を駆使してアイディアを捻りだすということが少なくなってしまったようにも感じられる。
技術の進歩は歓迎すべきだが、それによって製作サイドの知恵が足りなくなってしまっては困ってしまう。