1.《ネタバレ》 近未来を舞台にクローンをテーマに扱ってもマイケルベイにはお構いなし。相変わらずのベイ・ワールドが展開される。ある意味、凄えなと思わせるこだわりが彼にはあるようだ。本作は頭を空にしてアクションを楽しみたいという人に向く映画であり、クローンを扱ったアイデンティティや人間性をテーマにした映画を観たいとか、近未来の管理社会やクローンの危うさをテーマにした映画を観たいという人にはあまり向かない。そうは言ってもバッドボーイズとは違って、あまりおふざけなしの映画には仕上がっているので、なんとか観れる映画にはなっているとは思う。そして「バッドボーイズ」でもおなじみの激しいカーアクションは一つの見所になっている。「バッドボーイズ」では、クルマの上からクルマや死体を投げ落としていたが、今回もなにかを投げています(荷台から荷物が落ちて、後ろがとんでもないことになっているのに運転手は走り続けるところがマイケルベイらしいところ)。
以下ネタバレ【マイケルベイのここが嫌い】
①「捕まえるのは無理だ!もう殺しちまえ」といきなり言ってしまうところ。一応、大事な「商品」らしいのだし、クローンの育成には恐らく莫大な時間と費用が掛かるのだろうし、サラ本人は死にそうな状態なのに、殺していいのか。契約とかもあるだろう。
②「軍にばれたらやばいからオマエ達に頼む」というのが大前提。にもかかわらず、ブシェミを惨殺→(ブシェミカード使用により)警察の介入を許す→今度は警察を襲撃。そんなことしてたら、しまいには軍動くぞ。しかも、再度のカード使用では警察に動きなし。そもそも論を無視した激しいアクションには笑けてくる。
③おもむろにジョーダンがパンツの中から拳銃を取り出すところ。セキュリティも何もあったもんじゃねえな。金属探知機か何かで調べられたら御仕舞のそんな無謀な計画が上手くいくと思っているのか。
④全く途中のストーリーとは関係ない部分で、フンスーが裏切るところ。それは本当に勘弁して欲しい。ストーリーに多少絡ませるくらいできるだろう。汗かきすぎだし、そもそも銃持っているからって、リンカーンを撃ち殺すなよ。
⑤ラスト大将一人で自らリンカーンに立ち向かうようなところ。あとから、いっぱい黒服も来たけど、その後、どっかに行ってしまっているようなところ。
⑥「アイランドはあったわ。それはわたし達よ。」まじで意味分からねえ。