6.《ネタバレ》 えーなんかやたら昭和な映画でした、平屋の一軒家、円筒形の石油ストーブ、栓抜きで開けるビン、カブとか。レトロといえばそうなんだけど私の年代だとやっぱり中途半端なレトロで、シミタレ臭さが否めない。ふっとATGを思い出したり。
ところでこのタイトルと内容ってどうなんでしょう、年の差と不倫を周りからとやかく言われるのかなと想像したけどそうでもない。アングルはいつも同じでカメラは人物を追いかけない、どこかで常にあるような情景を切り取って見せる、覗き見的ですね。その徹底ぶりはいいんだけどそのうちどうでもよくなる、飽きちゃう。他人がどうしたこうしたなんてことはすぐに興味なくなっちゃうわね。
で、ゆりちゃんなんですが、これも徹底してますね。スッピン、黒いタイツに白のソックス重ね履き、下着はモロ綿100%のグ○ゼ女児用肌着みたいで幼児体型、もう小学生です。そのくせヘヴィスモーカーときた。そしてリンゴの皮も普通にむけない、特別性格がいいとも思えない。
えんちゃんもしかり、ニット帽をぴっちりかぶりブラブラバタバタと足癖が悪く、「ばっかじゃないの」を連発する、若くはあるけどね。この色気とかセクシーさを徹底的に排除された二人、あるタイプの女から絶大に支持される女だと思う。登場する男たちはそんな女が考える女に都合のいい男だ。彼女たち、いわゆる不思議ちゃんですね
ところが一方の40手前のそういう女に20も年下の男と不倫させる、ここがシミったれたおばさん趣味という感じで痛いんです、女として恥ずかしい。
ゆりちゃんのようなああいうギャップのある女を「イイ女、カワイイ女、ミステリアスな女、魅力的な女」のように描く人ってどうなのよ?どうせなら「バカ女」と描いたほうがよっぽど潔いし面白い。笑えないヘンな見栄を感じる。
字を見ただけじゃわかんないけど、監督も原作者も結構いい年した女じゃない?コレッてモテない女の妄想物語です。