1.《ネタバレ》 ここまでの平均点が妙に高いので困惑する。
見た動機としては皆さんと同じだが、根が真面目なので原作から先に読んだ。読むのに5分程度の超短編なのに、これを「完全映画化」すると時間が20倍に拡張されるというのはよくわからない。原作もそれほど内容のある話ではないが、映画では原作固有のアイデアが骨抜きになってしまい、ただの痴情殺人と化している上に題名も意味不明になっている。
またドラマとしては、劇中の夫婦がそれぞれに必死なのはわかるが、妻と浮気相手の関係がどこまで本気なのかわからず、昼間からこんな所で何やってんだか、という印象しかない。最後の男の行動は本気度を示したようにも見えるが、実は単に自分の社会的地位にこだわった結果とも取れるし、ラストで出るテーマらしきものも真に受けていいのか怪しい気になる。
一方、登場人物で少し注目したのは医院の事務員で(台詞では看護婦)、この人が出て来たところで面白くなるかと期待したのだが、結局それほどでもなく肩透かしだった。女探偵も好人物ではあるが行動が定型的すぎる気がする。また主演女優については、脱がなくてもいいので(脱いでもいいが)もっと普通に魅力的に見える映画に出てもらいたいものだと思う。
なお評点に関しては、自分のせいで平均点を落とすのは誠に心苦しいが、宮地真緒・星野真里・山田キヌヲの3女優を讃えて合計3点だけ献上する。男にはやらない。