4.《ネタバレ》 一般には高評価なのだろうけど、私にとっては『アイアン・ジャイアント』と『Mr.インクレディブル』のミックス?みたいな既視感がすごかった。前半はかなり面白かったのに、ヒロがベイマックスを武装化するあたりから、レンタルしたのをじわじわと後悔し始め、仲間たちがぞろぞろと戦隊化し始めると、もはや 「映画館じゃなくレンタルでよかった」と自分を慰めるよりほかなくなった。
私はこの愛らしいロボットに、ふわふわ感のテクスチャを終始一貫して楽しめると思っていた。マシュマロ、あるいは風船系ロボットというからには、ゴムとはまた違う危うい弾力を持ち、あらゆるストレスを吸収してくれる、変幻自在な、でも下手するとパン!と破裂してしまう、使えそうで使えないけど憎めないピント外れなカウンセリングロボ、おぉ、面白そう、ひょっとして、主人公の少年が諸々のトラブルをのりこえ成長して、逆にベイマックスを癒すぐらいになるのだろうかと期待していた。だから、サイボーグ002やマジンガーZや○○レンジャーを見たかったわけじゃない。 鎧なんか着せたら、せっかくの類まれなるラブリーなテクスチャが台無しになるじゃないか、白い肌?のまんまで話進めてよー!
それに、なぜヒロはおばさんにベイマックスを隠さないといけない? 教授がしつこくヒロたちを襲う必要なんてあるの? 何でもアリ感がハンパないマイクロボットは、24時間問わずオートマチックに製造されてるの? 無尽蔵に溢れてきてニョキニョキ伸びる建造物なんかは、途中からアナ雪のグロテスク版にしか見えなくなって、全くテクノロジー感に酔えずじまい。ストーリーに無理がありすぎるし、和洋を問わずいろんな作品のパーツがごちゃ混ぜに垣間見えるから、せっかくの可愛いベイマックスに全然集中できない。戦隊ものにしたって、初めからヒーローという設定のインクレディブル一家なら納得ずみの視聴だったけど、お堅いロボット工学の学生たちがいきなり超人化してド派手に活躍するなんて聞いてないよ、めちゃくちゃ恥ずかしい。視線を合わせるのが眩しくてしようがないほど、イケイケ感がダサかった。
視聴して、あることに気がついた。
裸一貫で十分魅力的なキャラ、トトロは、なんて偉大なんだ・・・・・・