1.《ネタバレ》 もういい加減大風呂敷広げておいて「僕たちの戦いはこれからだ」で終わる宇宙人侵略映画出してくるのやめて欲しいもので。
冒頭のスペクタクル映像こそお金かかってるぞ、って感じで大変な状況を見せつけてきますが、それは本当に最初だけ。以降は生き延びたヒロインのパーソナルな物語と基地に連れてゆかれた子供達の物語が交互に延々と続いてゆくだけです。『トワイライト・サーガ』ノリのヌルいロマンスと『エンダーのゲーム』的な兵士としての訓練を続ける子供達と。一向に侵略者の脅威には話が向かってゆかず、なんでそんなに退屈なモノを見せられ続けてるの?って状態。
クライマックスで双方の物語が1つになるのですが、特にその大きな状況に何らかの解決が与えられる訳ではなく、1つのパーソナルな目的(弟と再会する)が達成されただけで映画は終了になります。
要はアメリカの若い人向けの小説の映画化にありがちな、大状況に対してごくごく狭い範囲の物語に終始するアレです。それらがグダグダ3~4作かけて薄いドラマを展開させる(1作で済みそうな内容なのに)パターンが多い中、この作品はテレビシリーズのファーストシーズンの第一話程度のモノしか見せてくれません。異星人?に侵略され、人類が滅亡の危機に瀕しているって設定に対する物語のパワーは大変に弱いです。幾らでもダラダラと続ける事が出来てしまうような、勝負を避け続けるような。そんなモノにつきあって時間を浪費するのは大変に勿体ないですね。
ヒロインが恐怖心から人を殺してしまう事、子供達が人を殺す訓練を受ける事を通して銃社会アメリカの病巣を批判している、ようにも思えますが、一方で子供達の武装蜂起を喚起させるようなラストシーンだったりもして、マジメに映画を作ってるのかいな?と思ってしまい。
それにしても、画面にSONYのスマホしか出せないくらいなら、いっそスマホ映さない方がいいんじゃないスか?