1.《ネタバレ》 割と渋い俳優を揃えて映画化された舞台劇というジャンルは、むかし『キャスティング・ディレクター』という映画で自分は痛い目にあっているのに、またやられてしまいました。もうこれはR・アルトマンの責任とは言い難く、元ネタの舞台劇が私には合わないというかつまらないのだからどうしようもないでしょう。 日本人にはアメリカ人の精神分析・セラピー好きはどうも理解できないし、それをネタにしたコメディなんか笑えるわけはないでしょ。G・ジャクソンとT・コンティがセラピストなわけですが、患者と寝たりもの凄いゲイ差別主義者だったりというところが、まあこの映画のミソと言えなくもないです。 ラストシーンなんですが、J・ゴールドブラムとJ・ハガティがレストランから出てくるとカメラがどんどん引いていって遠景になり、そこにエッフェル塔が小さく見えるんです。「えっ、ここはパリだったの、NYのお話しだったはずなのに?」とびっくりしましたが、この映画でここが唯一アルトマンらしさが出てたところでした(笑)。