1.役者の演技力に頼り切った失敗作。人間ヒットラーを描きたいのか、それとも画家志望の男が挫折から怪物になる過程を描きたいのか。またはナチの台頭を描きたいのか、周辺人物を描きたいのか、欲張って色んなテーマに手を出したせいで、一通り押さえてある反面、全てが足りない印象。歴史的考証はきちんとしているので、ミュンヘン一揆失敗やレーム事件、ナチスが第一党に躍進し全権委任法が可決されるところなど、1920年代から30年代のドイツの過程などはわかりやすく描かれているが、ヒットラーの歴史を既に知っているのであれば、今更4時間もかけて観る必要はない。