1.《ネタバレ》 こういう、せっかくの基本設定を脚本が台無しにしてる映画を見ると、本当に勿体なくてガッカリします。素人の中国娘を一人前のダンサーに育てる、っていう部分はいいのに、まず悪の存在を設定してしまった事で、物語のベクトルにブレが生じてます。しかもあろう事か、物語は悪の勝利と主役の敗北という、全くこちらが望まない展開をした挙句、愛さえあればいいんだというオチに突入するに至っては、呆れてしまいます。ダンスを題材にした映画であるにも関わらず、結果的にダンスそのものを否定してしまってるような状態。韓国のダンス界は汚れてますとでも言いたいのかいな? クライマックスのダンスシーンはカット割りが細かすぎて、ダンスがちゃんと見えてきません。見た限りではちゃんと踊れてるように思えるのだから、もう少しカメラをキチッと据えて見せてくれればいいのに。そうそう、ヘタクソな状態の時に空想シーンで綺麗に踊れちゃってるヒロインを見せてしまってるのもダメ。たとえ空想でも役者としてこの程度は踊れますという証明を入れて見てる側の期待と不安を払拭させちゃいけません。韓国映画は男がグダグダと女々しい映画が多いのですが、これはその代表格とも言える感じで、まーホント見ててイライラするぅ。ヒロインの視線が曖昧なのが気になる映画でしたが、それが映画の中身そのものを象徴しているように思えました。