あらすじ |
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病院のインターンをつとめる野上久美子は、奈良・大和路散策の途中立ち寄ったある寺院の芳名帳の中に奇妙な名前を見つけた。それは今から十六年前の昭和二十年、欧州の某国に外交官として赴任中病死したはずの父・顕一郎とそっくりの筆跡であった。新聞記者であり、恋人でもある添田に、その事を話す久美子の脳裏に、徐々にあるひとつの疑惑が形成されていく。「私の父は本当は生きているのではないか?・・・」 |
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