3.《ネタバレ》 『巨神兵東京に現わる 劇場版 TV版』結局何版なんだかよく分かりません。ま、そんな事はどうでもいいですが。
巨神兵といえば、あのナウシカに出てきた(おそらく戦争で)世界を七日で灰にした生物兵器だと思う。
だが、この作品では、小賢しくも意味ありげに創世記の七日間に準えた設定で、あの物語と断絶させている。それならそれで徹底すればいいものを(自分だったら七日のそれぞれの内容はキッチリ聖書の逆順に揃えるなあ)、最後に「火の七日間」という言葉を使ってしまっている。
かの作で人の愚かさの最終段階だと思っていた火の七日間を、こちらでは預言者まで作って神の仕業に仕立ててしまったのが、実に気に入らない。
映像的な事を言うと、街の破壊時の火が多すぎ。昔のTVドラマや戦隊ものの爆破シーンみたいで、却って嘘くさい。また、コンクリートか何かの溶解を表現したのだろうが、切断されたビルから溶岩のように出てくるのも多すぎ。過ぎたるは及ばざるがごとし。
また、これだけの異常な生物兵器の破壊ビームに、あんなメカニカルな砲身は要らなかった。異常な違和感である。