1.《ネタバレ》 TV局で番組にテロップや動画を作って提供する製作会社に勤める佐藤くんにスポットを当て、彼のそれまでの人生を時間を遡って見ていく映画でした。
個人的にはそういった見せ方が全然はまりませんでした。ただただ佐藤くんの振り返りメモリーを見せられているだけで、当然のことながら鑑賞前に彼がどう言う人物かもわからない、何の思い入れもないイチ鑑賞者としてはそんな人の過去の映像を見せられても別に面白いもなんともないわけで・・・。
TVの製作現場を実際に見たことがあるわけではないのですが、まあ一昔前の1990年代くらいならあれくらいの現場は充分ありそうですね。佐藤くんの私生活にしても、よくある、とまでは言いませんがそこそこ誰でも経験がありそうな話。わざわざ映画にしてみせる必要がある話なの?というのが率直な感想です。あらすじに惹かれて鑑賞することにした映画ですが、確かにあらすじ通りのお話で、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。
この映画では何をもって、「大人になった」ということなんでしょうね。タイトルどおりであるなら、この映画の中には「大人」はいなかったということなのか、それとも社会的に成功した関口氏のようになれば「大人」ということなのか。少なくとも佐藤くんは違ったと言うことなのでしょうが、そのあたりが曖昧模糊としたままで、ただのエピソード鑑賞会になってしまいました。
まあ私自身自分が「大人になった」なんてきちんと確信して毎日を生きているわけではありません。上手に生きることは難しい、と言う意味をこの映画で確認することは出来ました。