3.《ネタバレ》 「これ、当のイタリア人が見たらどう思うのだろう?」というのが最後まで頭の中に付いて回った。「イタリアと言えば?」→ 女好きのイタリア男たち、フェリーニ、生の謳歌、東欧人への偏見・・・あまりにも典型的な「いかにもイタリア」な描写の数々を前に「やっぱりアメリカ人って世界を知らないんだなあ」と思わずにはいられなかった。それはちょうど彼らが描く「SAMURAI」に違和感を持つ日本人と同じようなもの。原作は未読だが、「イタリア及びイタリア人はこうであって欲しい」というアメリカ人の願望だけで作られたようは話でガッカリ。息を飲むような絶景、燦々と降り注ぐ太陽、色鮮やかな食材と陽気な人たち。それだけで取り繕うにも、そうは問屋が卸してはくれないないでしょう?。離婚し、傷心の女性が異国の地でいくつかの喜怒哀楽を繰り返しながら、生きる意味を見直し、自分もまた成長していくという流れもこれまで何度となく繰り返されてきたテーマで陳腐。陳腐なテーマと典型的かつベタな描写の数々。その先に出てきてのは、ただただため息。