1.《ネタバレ》 前半から中盤にかけては面白かったのに。普通に楽しめるサスペンスアクション。クライムムービー。テンポもよく、ノリも良い。
その人の『業』が見える。『業』が見える人は死期が近い。『業』によってその人の死に方も推測できる。面白い試みです。
『サイコメトラー』とか、それに近いテイストになりますね。
『前世がカブトムシってどうなん?』とかも思ったけれど、よく考えると面白い。
女刑事とコンビを組んで、『業』を見て、『筋肉』『カンフー』ふりまわし、悪い奴をやっつけちゃうぜ、っていうよくあるパターン。嫌いじゃないです。むしろ大好き。
犯人も個性的で良い。バッグの中に人を引きずり込むインド人はインパクト大。出だしの相手としては完璧。2番手のウナギのような泥棒も、箸休め的な意味として最適。これは面白い作品に出会ったものだと、非常に満足。
『そしてここから一気にクライマックスのエピソードが始まるわけね。』と勝手にわくわく。
ところがところが。後半は全く違う映画になっちゃいました。
前半であれだけ盛り上がったこの気持ち。いったいどこへ持っていけばいいのやら。
変な宗教観。変な精神世界。アクションはなくなり、女刑事は殺される。女刑事が殺されるところだけが、やたらグロい。
生々しくて、趣味が悪くて、爽快感が無くて、カタルシスもなくて、意味もわからない。
ずっと前半のテイストでいってくれれば、最高に面白い作品になれたのに。
なんでこんなことになってしまったのか、理解に苦しみます。
とてもラストのアンディラウみたいな、爽やかな気持ちになれないんですけど!