1.《ネタバレ》 2時間半かけて壮大な家族ごっこを見せられる映画。
園子温が得意とするひとつの家族の崩壊を描いた映画であるが、後の「愛のむきだし」なんかと比べると粗が多く、何が言いたいのかよくわからない為イマイチ入り込めなかった作品。
まず、紀子の思想、行動、が不可解すぎてついて行けない。
彼女は、今の自分が嫌いで、生きていること自体がリアルに感じないとつぶやく。
自分の周りには自分を理解してくれる人間など居ないとネットにはまっていく。
やがて廃墟ドットコムというサイトに辿り着く。
その結果、新しい自分に生まれ変わる為、家族ごっこにはまっていく。
う~ん、なんという厨二病的思想。
救いようが無いです。
それから、映画全体を通してあまりにクドイ演出が続くので苦痛だった。
とにかくモノローグが多すぎ。あんな1から10まで説明されたらクドイだけ。まるで観客に何か想像させるという事を放棄するかのよう。
やたら繰り返し挿入される「自殺サークル」の集団自殺の映像や、オルゴールみたいな音楽が耳障りだ。
まだ「自殺サークル」の方が気軽に楽しめるバカ映画だったのでマシだった。