1.《ネタバレ》 私はペネロピ、魔女の呪いを掛けられたウィルハーン家の一人娘なの。どんな呪いかって?それはね、大きな豚の鼻を持って生まれてきちゃったんだ――。そんな大きな豚鼻のせいで、長年ウィルハーン家の大きな屋敷の奥深くでひっそりと生活してきたペネロピ、彼女の呪いを解く方法は良家の心優しい男性と結婚することだった。しかし、その醜い鼻のせいで、お見合い相手は彼女の姿を見るとみんな逃げ出してゆくばかり。そんなおり、スクープを狙う新聞記者が、ギャンブルのせいで落ちぶれた良家の息子をスパイとして雇いそのお見合いへ潜入させるのだった。だが、彼の存在がペネロピの硬く閉ざされた心を次第に変えてゆく…。正直、こういう“ほんわかほのぼのファンタジー”は個人的に苦手なのだけど、豚鼻クリスティーナ・リッチちゃんと鋭い目線がダンディなマカヴォイ君が主演だし、ジャケットもちょっぴりダークな雰囲気だし、「もしかしたら…」と思い、この度鑑賞してみました。なんだけど、いやー、見事に大失敗(笑)。この、何も悪いことが起きず誰一人心の底からの悪人も出てこない、こういう軽~いタッチのロマンティック・コメディってやっぱり苦手っす。豚鼻を見て窓を蹴破って逃げ出す男たちにも、「いやいや、現実には豚鼻じゃなくても逃げ出したいくらいブチャ〇クな人って大勢居るじゃん!それくらい我慢しろよ~」と思わず突っ込んじゃいました(笑)。それに、この「人間は見た目じゃなくて中身が大事なんだよ、うむうむ」という、まるで学校の道徳の教科書を無理やり読まされたようなあまりにも薄っぺら過ぎるテーマにも辟易です。うーん、僕はやっぱりティム・バートンやギレルモ・デル・トロみたいにあくの強~い、時には反道徳的ですらあるダークファンタジーの方が好みですね。でも、こればっかりはジャケットだけじゃ分からんし、地道に観て発見していくしかないんだよね~。こういうのが好き!って人には、ごめんなさいなんだけど、僕は3点っす。豚鼻でもクリスティーナ・リッチは充分可愛かったけどね。