4.《ネタバレ》 言わずと知れたペキンパーの遺作、でもとてもペキンパーが撮ったとは思えないメタメタな出来。大体からして邦題から酷い、原題は『オスターマンの週末』なのだがもろに『ブラック・サンデー』いじり倒したような発想、「週末なんだからサタデーで良くね?」という感じで決めたんだろうな。ペキンパー自身はこのロバート・ラドラムの原作小説および脚本を嫌っていたそうですが、死期の迫った体調ながらもスケジュールだけはしっかり守って完成させたらしいけど、プロデューサーによっていろいろといじられた様な感はあります。いちおうペキンパー印のスローモーション・カットは健在ですけど、どうでもいい様な使われ方で全くどうしちゃったんでしょうかね?マスメディアがビデオ時代になってきている時世を反映して、ジョン・ハートがビデオカメラを通じて作戦を遂行してゆく設定は面白い。何を考えているのか判らない不気味さもイイですね。でもこの映画最大の敗因はとにかくストーリーが判りにくいところで、脚本が整理できていないのかはたまた原作自体に問題があるのか、多分編集段階でカットしすぎたのかもしれませんね。