1.たぶん「ハリウッド映画こそが映画の王道」と思っている人が見たら、スクリーンにポップコーンを投げつけるレベルの作品かなと。私はそこまではしませんが、とにかくナイーブで不親切。ストーリーもセリフもどうでもいい感じ。そのへんの喫茶店に行けばいくらでも見られるような光景を、延々と見せられるだけ。内向きで閉鎖的な世界観に、誰もが関心を払うと思うなよと。「東京」というより地方都市のほうが似合いそうだし。
観客にとっては、無機質でしかないシーンの数々の中から、有機的なつながりを見つけて堪能しろと要求されているような感じです。なるほどスティーブ・ジョブズの言う「点と点をつなげ」とはこういうことかと一瞬得心しましたが、何もこんな映画にそんな労力を投下する義理も必要もなかろう。
ただし、「大地の子」の出演から間もない上川隆也が、中国語を習っているシーンには笑いました。