1.秀吉の配下に甘んじる日々から、関ヶ原、さらに大坂の陣へと続く「たぬき」家康については、好き嫌いは別にしていつも面白さを感じるのだが、さすがに10代の家康ではそういった要素は無く、どうにも物足りなかった。それでも最後の「桶狭間の戦い」はなかなかの出来。画面が青に染まって異様な空気が醸し出される中での義元の最期は恐ろしい感じがした。ちなみに北大路欣也は46年後に再び家康を演じている。特殊メイクなどに頼らず青年期から老年期まで演じたことになるが、これは役者として喜びや、相当のやりがいを感じたのではないかと想像する。そして我々観る側も楽しいものがある。