3.《ネタバレ》 監督は「時効警察」など数多くの脚本を手がけている塚本連平さんという事で、独特のテンポでしかも立て続けに笑いどころがやってきます。
例えば一つのネタふりで笑えなくとも、次々に笑いどころがあるので、結果何度も観てみたい好きなシーンはいくつかありました。例えば・・・
・心臓が悪いはずなのにダッシュで走り抜ける神主さんw
・SM本を駐在所に隠している時に見つかるシーンw
・主人公達が山奥に置き去りにされるシーン(感動シーンと思って観ていました)w
等、恐らく笑いどころの数という意味では末恐ろしい映画だと思います。
私はこの映画なんとなく、漫才師「笑い飯」の漫才のような映画だと思ってしまいました。一つ一つのネタはしょーもないけどそれが立て続けにくると何故だか面白い。
ただ、私は残念ながらツボにはまるまでに至りませんでした。
これからは、私が個人的に残念に感じたところです。
①ノルタルジックな描写が微妙
時代は70年代ということだったのですが、時代の表現の仕方がポスターや音楽などのアイコン的な物でしか表現しておらず、私にとっては当時の時代の空気感がまったく伝わって来ませんでした。
最近では戦後の懐かしさを題材にした邦画がヒット、あるいは評価される傾向にありますが、例えば、高度経済成長時の炭鉱町を題材にしたフラガールでは、当時の細かな町並みの描写だけでなく当時の人物の考え方まで映画の中で考慮されており当時の時代感がブラウン管からひしひしと伝わって来ました。
私は、少なくともこの映画にはそのような時代感をあまり感じませんでした。
②金太郎飴のような映画
ここは好き嫌いが分かれるところかも知れませんが、この映画は恐らくどこから観てもそれなりに楽しめる映画になっています。
金太郎飴のような映画です。
もしかしたら、テレビのチャンネルを変える視聴者に直に注目されなければならない手法のまま映画が製作されているように思います。
テレビ畑監督特有の病。
本作に限った事ではありませんが・・・。