1.《ネタバレ》 人智の及ばぬ地平に存在する、闇に閉ざされた街サイレントヒルへと迷い込んだ親子が、いろいろ頑張ったけれど結局は元の世界へと戻ってくることが出来ませんでした。な、ラストを迎えてしまった前作。その続編である今作は何故か冒頭から、「ところがお母さんがあの後いろいろ頑張って娘のヘザーだけは元の世界へと帰ることが出来てたんだ」という、とっっってもご都合主義的展開で始まり、嫌な予感がしたのですが、残念ながら僕のそんな懸念は見事に当たっちゃいました。超有名なゲーム(僕はあまり知りませんけど)を映画化した一作目は、ストーリーこそお馬鹿で薄っぺらいものでしたが、その過剰なまでのグロ描写と独自の圧倒的な世界観を有するホラーワールド、そんななかに仄見える廃墟と化した街サイレントヒルの精細で美しい雰囲気など、かなりのセンスを感じさせる映像美がなかなか見応えあったのだけど、こちらはちょっとね~。もう、前作にさらに輪をかけたような中身のない薄っぺら~いストーリー展開(特に主人公2人、いつの間に相思相愛なっとんねん!)はまぁ目をつぶるとしても、前作に比べていかんせん映像が凡庸過ぎです!取り敢えず、元ネタのゲームに出てきたであろうアイテムをただはべらせて3Dにしときゃ観客は満足なんだろ!というスタッフたちのやっつけ感が画面に滲み出ていて不快感さえ湧いてきそうでした。クライマックスでメリーゴーランドが炎に包まれたとき、この映画自体も燃えちまえばえーねん!と思わず突っ込んじゃったし(笑)。