2.《ネタバレ》 久しぶりにシビれました。悪い意味で。サイコサスペンスから一転、ワイヤーを使った本格的なアクションシーン。急激なギアチェンジにめまいを覚えました。一体、何をウリにしているのか分からない。しかもそのアクションに必然性を感じません。というか、あらゆる展開に合理性を欠きます。主人公を含めた患者達がアンテナの運び屋にされたのは、人目に付かないようにするためでしょう。でも明らかに挙動不審。あれならプロにやらせたほうが、遥かに早いし安全だと思ってしまう。本来ならこういうツッコミは野暮です。でも、荒唐無稽な設定を楽しんでもらうためには、気配りが必要です。誠意といってもいい。矢追純一のUFO特番や、川口浩探検隊が面白かったのは、アホバカ設定の中でも“説得力を持たせよう”とする意識があったから。担保も無いのに金を貸せと言われても頷けません。明らかに100円ショップの安物の皿でも、魯山人の皿だと言い切るくらいの“心遣い”は欲しい。それが礼儀ではないかと。いうならば、本作の魯山人の皿は“心理学もどきの理論”です。でもそれはバーベキューで使う紙皿みたい。いくらモノを知らない自分でも、流石にコレには騙されません。ウソは上手について欲しいと思います。ただしバカ映画として楽しむことは出来ますし、水野のアクションは良かったので甘めの採点でお願いします。