11.《ネタバレ》 こんなにつまらないアクション映画を見たのは久しぶりかも。
迫力なし。緊迫感なし。セリフは棒読み。
特に、ヴィン・ディーゼル、アーシア・アルジェント、マートン・ソーカスの3人がひどいです。
この3人のセリフが、いかにもセリフなんです。暗記したセリフを間違えないように暗唱しているだけのように聞こえます。まるで感情が伝わってきません。これだったらいっそ吹替えで観たほうが良かったかもしれないです。
そもそもヴィン・ディーゼルが役柄に合っていません。彼の良さが完全に死んでいます。
ヴィン・ディーゼルは『ワイルド・スピード』『ピッチ・ブラック』『リディック』といった代表作で演じたように、アンチヒーローで本領を発揮するタイプです。ちょっとスカした感じが良いのです。
この作品でも、前半は良かったです。問題は中盤以降。正義に目覚めたらだめです。アツくなったらだめです。ヴィン・ディーゼルがアツくなればなるほど、こちらの熱が冷めていきます。
序盤のアクションでスローモーションの多用がありましたが、それもやめてほしい。ジャッキー映画じゃないんですから。
『どう?このアクション凄いでしょ?』っていう製作サイドの発表会につき合わされているみたいです。
そりゃ凄いです。でもそれを自分の口から言わないのが粋ってもんでしょ。凄いアクションをさりげなく見せてくれるのが格好良いのに。
ロブ・コーエン監督の作品は、どれも序盤は良いのですが、後半がいつも息切れ気味です。
だから観た後の満足感がいまいち。やっぱりアクションはラストを盛り上げてくれなくちゃ。
何点にしようか迷いますが、『トリプルX』にちなんで3点。
いろんな意味でトリプルプレーです、この映画。