10.《ネタバレ》 冒頭のワンカット撮影や俯瞰視点のカメラワークなど、映像に対するこだわりや見た目のインパクトはあるが、見所はそこだけの監督の自己満足映画。凝り過ぎた映像表現に対して、肝心のストーリーがお粗末過ぎて、作品全体のバランスが取れていない。
見る側の心理として、「これだけ手の込んだ撮影をしているんだから、ストーリーの方もさぞ手が込んでいるだろう」という先入観や期待を持って見てしまうため、結果として、もともと弱いストーリー性の弱さが、より目立っているのだと思う。
また、犯人当てがメインではないにせよ、もう序盤から怪しすぎる「悪役オーラ」全開のゲイリー・シニーズや、まるでヒネリの無い伏線の数々、意外性の無い展開、キャラ造詣の薄っぺらさ、大げさな話と釣り合わないメイン登場人物の少なさ、狭い舞台のスケール感の無さなど、とにかく映像以外の骨子が貧弱すぎる。
相当に苦労したであろう冒頭のワンカット撮影時のNG集の方が本編よりも面白そうだw