2.《ネタバレ》 70年代に製作された西部劇はろくなものがないというのが私の持論のひとつですが、その中でも本作は極めつけの怪作です。 ジーン・ハックマンは『フレンチ・コネクション』でオスカー俳優になる直前ですが、彼もオスカー獲るまで苦労していたんですねえ。いくら嫉妬に狂ったとは言え、女房のキャンディス・バーゲンの股間に弾をぶち込んで殺すなんて、マカロニ・ウェスタンでも観たことない凄いシーンですよ。砂漠で三人とも死に絶えるラストは、監督の思惑では名画『情婦マノン』を彷彿させるつもりだったのでしょうが、ここまで殺伐とした詩情のかけらもないストーリー展開ではそりゃ無理ってもんですよ。 それにしてもあのスコープがついたライフルはかっちょええなあー、いかにもありそうなカタチなのが好きです。