3.評価の低い本作ですが、前半はいい感じでした。日本人が当たり前のように英語を話していることから明らかなように、ひたすらアメリカ市場向けの作品で、日本人が見ることなどカケラも考えていないようです。だとすれば、日本人の描き方など「バットマン」におけるジョーカーとか、「エクスペンダブルズ」における邪悪な敵方のような感じかと予想していたのですが、さにあらず。意外に公平だし、山本五十六のセリフなどもけっこう時代考証に則っていたように思います。日系アメリカ人に対する差別や隔離政策の問題なども盛り込んでいて、これは後半に興味が持てるぞと。
ところが後半、いざ戦闘が始まると、何がなんだかわからなくなります。実際の映像を挿入したというより、実際の映像から逆算してエピソードを作ったという感じ。当然、散漫で安っぽくなります。で結局、しばしばテロップで思わせぶりに登場した「battleship YAMATO」は、何をしていたんでしょうか。残念ながら低評価も納得です。