7.《ネタバレ》 題材が古いな~。
女vs男という構図や、女の強さが男らしさを脅かすため、男は非人間的な手段でもって女をコントロールするしかない、なんつーのは、とっくに廃れたテーマだと思ってましたが。
そしたら、リメイクなのね。
確かに、30年前には新鮮なテーマだったのでしょう…時が移ろうのは早い…。
この作品の一番のいいトコは、配役。
ペッド・ミドラーやグレン・クローズは元より、C・ウォーケン、ニコール、マシュー・ブロデリックが役柄にピッタリ、ビジュアルもピッタリ!
キャラクターもいい、演じる役者もいい。しかし、何かが足りない…。
男らしさとは、それを支える女らしさがあって初めて存在可能なのか、とか、
男らしさにしがみつく男たちに一様に魅力がないのは、自分らしさを模索・確立・向上する努力をせず、既成の「男らしさ」(それも妻たちの犠牲の上に成り立つ)に安易にのっかるという、思考停止&弛緩しきった精神のせいなのだろうかとか、
妻の人間性を排してでも自分の「男らしさ」を手に入れようとする、その自己中心的な思考とか(だってやってる事は妻へのDVでしょ)、
いくらでも深く掘り下げられるテーマを題材にしているのに、表面的な綺麗さしか映画では表現しようとしていない。
つまり、キチンとテーマに踏み込んでいないのだ。
ディスプレイだけ綺麗に飾って、中身はナシ。なあなあにして誤魔化してる感じ。
そーゆうところ、ステップフォードに住み着いたアホ夫たちと、そっくりじゃない?
アラ、オチがついちゃった…。
シリアスなテーマは観客に受け入れられないかもっつー弱腰な姿勢って、表現する人間としては失格です。
コミカルな表現でテーマを語ることもできるハズなのに、面倒くさいのか力量がないのかわからないけれど、そこはスルーしてしまっており、結果、イマイチな出来の映画になってしまった。
豪華な女優・俳優陣をそろえているだけに、もったいないなぁ…。
たぶんこの監督、古い男性観を持っていて、女性が怖いんだろうなぁ~と思わせる(笑)
もっとアクションオンリーの、自分に合った映画を撮ればいいのにね。